A(コジレ島の男住人): 2012年12月アーカイブ

『2012年総括の巻、その1』

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12月に入ってすぐ、中村勘三郎さんが亡くなりました。そして昨日は本葬。いまだ信じられない男住人Aです。皆さん、こんにちは。
映画ファンの方々にとっては、勘三郎さんはひょっとしたらあまり馴染みがないかもしれませんが、近年では阪本順治監督の『顔』(2000年)や、カンクロウつながりでクドカン監督の『真夜中の弥次さん喜多さん』(2005年)にちょろっと出演したりしてました。『顔』では、あの藤山直美をレイプするおっちゃん役、『真夜中の弥次さん〜』では「アーサー王」という、一体どんなキャラだったかも記憶にないようなオモシロ役で登場。歌舞伎界の大物とは思えない、そんなお茶目で遊び心溢れる人柄も大きな魅力の人でした。
若松孝二監督、そして中村勘三郎さん。大好きなお二人がいなくなってしまった無念の一年が、もう間もなく終わります。心から、心から、ご冥福を・・・。

さてさて、映画の話に戻ります。
皆さんにとって2012年の映画界は、そしてシネマイクスピアリは、いかがでしたでしょうか。まずはさておき、昨年も当ブログでひっそりと行った、コジレ島の2人が選ぶ「Myベスト映画」ランキング、2012年版をここで発表します!

男住人Aが選んだ今年のベスト3!
3位! 『アーティスト』 4/7公開
2位! 『夢売るふたり』 9/8公開
そして1位! 『桐島、部活やめるってよ』 8/11公開

『アーティスト』は、ご存知アカデミー賞で5部門を制覇した話題の一作でした。ちょうど去年の今ごろ、僕はこの作品が早く観たくてウズウズしていたのを思い出します。評判どおりの大傑作でした。

そして2位の『夢売るふたり』。これはもう、西川美和監督の独壇場でしょう。「うぇ〜、女ってこわ〜」とゾッとしながらも、映画としての面白さ&ハイレベル感にはただただひれ伏すのみ。邦画好きの僕にとって、西川監督はやはり最重要人物の一人です。

そしてそして、第1位はもうこれしかない!『桐島、部活やめるってよ』
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ちょっと話が逸れますが、僕の中には「Myベスト・2大青春映画」という、もう一つの“勝手にランキング”が10年ほど前から存在します。一つは北野武監督の『キッズ・リターン』、もう一つは松本大洋原作&豊田利晃監督の『青い春』。この2作品はもうずっと不動のTOPで、そこに肩を並べる作品は今まで出てきませんでした。が、今年、突如現れたのです。桐島が。あーもう、僕はこの作品が本当に大好きです。好きすぎて、どうのこうのとうまく説明すらできません。僕の知人はこの映画を「恋愛のキュンキュンじゃないけど、キュンキュンした」と評してましたが、僕にとってはそれどころではなく、心臓を雑巾しぼりみたいにギュギュゥ〜〜とされた感じでした。前述の2作品を「俺も(私も)好き!」という方は、桐島のこともきっと気に入ってくれると思いますよ。シネマイクスピアリでの上映は終了していますが、ぜひどうにかこうにか観てください!

あ、番外編でもう一つ。
このブログでは「シネマイクスピアリで上映する(上映した)作品について語る」という大前提があるわけですが、2012年を語るうえでこれだけはどうしても外せないという作品があります。その映画とは、先日開催したトークライブでLiLiCoさんもおすすめしていた『トガニ 幼き瞳の告発』。かなりハードで辛い内容ではありますが、これは「観なければいけない映画」なのだと強く思いました。2013年中に「キネマイクスピアリ〜舞浜で名画を〜」シリーズできっと上映したいと思っています。

ということで、最後に2013年の超個人的期待のラインナップをご紹介して、僕の今年最後のブログはシメさせていただきます。今年も大充実の映画三昧の日々でした。2013年もシネマイクスピアリが皆さんにとって、素敵な映画との出会いの場でありますように!

男住人Aがオススメする2013年最初の注目作!
●2/15公開 『ゼロ・ダーク・サーティ
●3/9公開 『愛、アムール

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(こちら『ゼロ・ダーク・サーティ』。ビンラディン殺害の真実がここに!)

どちらも年明け早々のショーレースを相当賑わせる作品だと思いますよ。お楽しみに。
では皆さま、良いお年を!

By.A

©2012「桐島」映画部 ©朝井リョウ/集英社
Jonathan Olley©2012 CTMG. All rights reserved

『カラスの親指』

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「村上ショージVS剛州」という本を今も大事に持ってます、男住人Aです。全国の村上ショージファンの皆さん(どれほどいるか分かりませんが)、こんにちは!「ドゥーン!!」「しょうゆうこと!」(←これは元々ショージ兄さんのギャグ)などの持ちギャグでおなじみの兄さんが、本格映画に初出演しましたよ!その映画が、現在大ヒット公開中の『カラスの親指』

ちなみに「村上ショージ?誰よ?」という方は、まさかいませんよね!?今ではスリッピーギャグ(スベり芸)と言えば「ますだおかだ」の岡田さんをイメージされる方が多いかもしれませんが、ショージ兄さんこそがその名手!元祖!、というのが僕の持論です。

そして今回、阿部寛さんとのコンビという大役で(なぜか)この『カラスの親指』に出演した村上ショージ兄さんですが、その役柄は新米サギ師の“テツさん”。阿部さん演じる先輩サギ師“タケさん”にツッコミを受けながらも、実はラストで重要なドンデン返しを担っているのです。原作本も有名ですし、ご存知の方にはこの役の大きさがお分かりいただけますよね?伊藤匡史監督曰く、「テツ役は分厚いタレント名鑑を全部読んで、ショージさんを選んだ」そうです。いや〜、長年の村上ショージファンとしては、監督の男前な決断にもう拍手喝采!!このキャスティングしかり、本編尺が2時間40分もあることしかり、この監督、何だか挑戦的で素敵です。

そしてテツ役を見事に演じ切ったショージ兄さん。その意外な演技力はさることながら、そもそもこの人の作品への馴染みっぷり、良かったですよ〜。もしかしたら笑いで鍛えられたカンみたいなものかもしれません。演技巧者に囲まれているのに、浮いてる様子が全然ないんです。

それにしても、せっかくそんな大きな役で出演し、いい感じに新境地を見せた本作が東京国際映画祭に特別招待されたというのに、グリーンカーペットにパネルで登場するハメになる辺りも、まるでショージ兄さん流のギャグか?という感じです・・・。

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(パネルを持つのは古坂大魔王さん。不在の先輩芸人を頑張って盛り上げてましたよ!)

ちなみに10月に新橋の烏(カラス)森神社で行われた「大ヒット祈願イベント」では、阿部さんと揃って登場したショージ兄さん。その時の写真はこちら!

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(「明石家電視台」でボケ倒す姿とは、やっぱり違いますね〜。)

というわけで、脱線しまくりの今回のブログですが、他の役者さんファンの皆さんも、(ついででいいので)ぜひスクリーンでショージ兄さんの雄姿をご堪能ください!

そうそう、石原さとみさんと小柳友さんが演じるちょっと浮世離れしたカップルも最高でしたよ!僕は最初、まさかこのおかしな自由人キャラを演じているのがあの石原さとみだとは、全然気付きませんでした。そのほか、もちろん阿部さんは安定した存在感ですし、長尺の作品を飽きさせずに見せる監督の技も相まって、ガッチリ仕上がったこの秋のエンタメ作です!

By.A
©道尾秀介・講談社 / 2012「カラスの親指」フィルムパートナーズ

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