皆さん、こんにちは。一年の中で秋が一番大好きな女住人Mです。
今回ご紹介するのは全世界的に大ヒット、見た方の評価もすこぶる良い『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』です。
「猿の惑星」(以下、「猿惑」)と言えば1968年に第一作目が公開され、その驚愕のラストは特に話題になりました。本作は「猿惑」の世界の大前提、なぜ人類が滅び、猿が支配する惑星が出来たのか、の謎を解く前日談的なストーリーをエモーショナルに描きます。
描かれるのはチンパンジーVS人間の闘い。アルツハイマー病の新薬を開発するために、実験的にその薬を投与されていたのがチンパンジーでした。自分本位な人間のためにチンパンジーたちは犠牲になり、抑圧され、虐げられています。暴走した人間のエゴに立ち向かったのが、この映画の主人公、チンパンジーのシーザーなのです。
我々は人間ではありますが、映画を見ていくうちにどんどんチンパンジーサイドに感情は流れて行きます。科学者ウィルの元で育ったシーザーは成長の過程でウィルとは親子のような絆が芽生えます。でもシーザーは隣人に怪我を負わせたことで霊長類保護施設に入れられてしまいます。「え〜ん、離れたくないじょー」と泣き叫ぶシーザーですが、ウィルにはどうすることも出来ません。そして、保護施設でチンパンジーたちからはイジメられ、警備員からは他のチンパンジーたちと同様、虐待を受けるのです。
(ボク、悪いことしてないじょー)
初めて味わう孤独、苛立ち、憎悪、自由への渇望。類まれなる知性をもったシーザーの反逆がここから始まります。もう、そのあたりからは100%、GO!GO!シーザーです。
ただ、「難病の新薬を開発すればぼろ儲け〜そのためにはチンパンジーの犠牲も厭わないぜー」と言うエゴにまみれた人間のふるまいを見ると、シーザーと同じく人間に対して失望するのですが、アルツハイマー病を患う父親を持つウィルの父への想いを考えるとまた複雑な心境になることは否定しません。この善悪のものさしがパッキリと決められない、悲劇的要素が含まれることで、本作の展開はよりドラマチックになっていくのです。あ〜でもこれも人間のエゴなのか・・・
そして本作のラストは「猿の惑星」1作目を知らない人でも「え〜これからどうなるの〜」と言う展開ですが、見たことがある人なら
ガッテン!ボタンを連打、間違いなしです!!
『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』は10/7(金)からの公開ですのでお楽しみに☆
By.M
(c) 2011 Twentieth Century Fox Film Corporation