『ものすごくうるさくてありえないほど近い』

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皆さんこんにちは。インフルエンザや風邪が巷で流行っていますが、皆さんご機嫌如何ですか?マスク、うがい、手洗いを欠かさない女住人Mです。

今回ご紹介する作品は2/27(日本時間)に発表されるアカデミー賞2部門にノミネートされている
『ものすごくうるさくてありえないほど近い』です。

9.11の同時多発テロで最愛の父を失くした少年オスカー。父親のクローゼットから鍵を見つけたことから、鍵穴を探す旅に出かけます。そしていろいろな人と関わっていくことで、父を失くした喪失感と向き合っていくことに・・・

本作は2005年に発表された若手作家ジョナサン・サフラン・フォアの同名小説を映画化した作品です。これまでの小説にはないビジュアルにも訴えるスタイルで書かれたこの作品は9.11文学の金字塔とも言われ、世界30カ国で翻訳されているベストセラー本です。
本の映画化と言うのは、読者の頭で構成される物語のイメージに勝ることが難しく、どうしても「あれが想像と違うのよね〜」と思ってしまうものです。
私は映画を見た後に原作を読んだのですが、映画を見ながら「原作が良いんだろうな〜」臭をプンプン感じてはいました。実際、映像化にあたって原作で詳しく表現されている所が割愛されている部分はありましたが、それでもなおこの映画に心奪われてしまった要素はオスカーを演じたトーマス・ホーン君の演技力でした。
日本でも子役ブームではありますが、トーマス君は小学校の舞台劇でキリギリスを演じたことが唯一の演技経験と言う、まったくの素人です。たまたまクイズ番組に出ていた所をプロデューサーに見初められたのが、映画デビューのきっかけ。

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(知的好奇心旺盛なオスカー君)

オスカーは他人とのコミュニケーションを取るのがちょっと不得意なキャラクターとして描かれるのですが、その演技がもう本当素晴らしい&凄い!!「リトル・ダンサー」を監督し子役の演出に定評があるスティーブン・ダルドリー監督の演出のうまさもあるのかもしれませんが、それでもこの演技力はもう脱帽です。
原作の熱狂的ファンの方はいろいろ思われるかもしれませんが、トーマス君の演技に心を揺さぶられまくった私は「トーマス君がもう本当素晴らしいから、それだけで良いじゃないか〜」と声を大にして言いたい。

強い絆で結ばれていた父親との突然の別れ。それはオスカーにとっての心の闇です。でもその闇を抱えながらも「鍵穴を見つければ何か答えがあるかも」と、時に理不尽なこの世界になんとか意味付けをしようとするその姿に、ただただ胸がいっぱいになりました。
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(オスカーのお父さんはトム・ハンクス。登場シーンは多くないのですが、キラリと光る存在感はさすがトム・ハンクス!)

絶望を経験してもなお、仄かな光を見い出そうとする人間の姿を描く
『ものすごくうるさくてありえないほど近い』は2/18(土)からシネマイクスピアリにて公開です。是非、スクリーンでお楽しみ下さい!
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(おまけ画像:映画を見てのお楽しみ♪)
By.M
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