『ミッドナイト・イン・パリ』

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 パリでお金を掏られた経験があります・・痛い目に遭ったけどそれでもパリが大好き!女住人Mです。
今回ご紹介するのはウディ・アレンが真夜中のパリに魔法をかける『ミッドナイト・イン・パリ』です。

 本作は本年度アカデミー賞で脚本賞を受賞しただけでなく、アメリカ本国におけるW・アレン作品の最大のヒット作にもなりました。今年77歳になるW・アレンですが、衰え知らず、いやむしろ絶好調!往年のW・アレンファンにもそしてビギナーの方にも楽しんで頂ける1本です。
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(ポスターのビジュアルも名作ゴッホの「星月夜」をモチーフに♪ )

 婚約者のイネズ(レイチェル・マクアダムス)と彼女の両親と一緒にパリを訪れている主人公のギル(オーウェン・ウィルソン)。彼はある晩、深夜0時の鐘の音に導かれ、1920年代のパリにタイムスリップしてしまいます。そこは活気みなぎる芸術と文化が花咲く、黄金時代(ゴールデンエイジ)と呼ばれていた頃。そこでギルは憧れの作家フィッツジェラルドやヘミングウェイを始めダリやピカソと数々の憧れのアーティストと出会い、ピカソの愛人で魅力的な女性アドリアナ(マリオン・コティヤール)と何だか良いムードにもなっちゃいます。現状に満足していなかったギルはこの日から現実逃避のように毎夜0時の鐘と共に1920年代にタイムスリップすることになります。
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(W・アレン映画と言えば、美女で固められたキャスト陣。ヒロインの一人はフランス人オスカー女優のマリオン・コティヤール。)

 映画冒頭ではお馴染みのパリの観光スポットが長いイントロとして映し出されますが、もうそこから夢の旅はスタートです。主人公のギルよろしく、パリにいる私と言うシチュエーションを妄想するだけで既に夢心地。しかもギルがタイムスリップするのは1920年代ですからね。現代人から見るとパリがさらにモダンに見えて、ギルと同じように「うぉ〜パリ最高―!オシャレ〜」てなもんです。
そんな魅惑の街パリの過去と現在をギルと一緒に行き来するだけでも楽しいのですが、本作は過去に憧れをもつギルが今の自分を見直すきっかけを得る成長物語にもなっている所がミソ。よく「昔は良かったな〜」と人は回顧しがちですが、でもそれって今をちゃんと生きていたら、やっぱり「今、最高〜!」となる訳ですし、それにいつの時代もその時、その時の魅力は必ずある訳で・・・そういうのを、W・アレンは映画の中でサラっと描いちゃうあたり、本当ニクイな〜と思います。

そして、主人公のギルを演じたオーウェン・ウィルソンの演技がまた良い!!良い!人付き合いが悪くて、協調性がなくて、気が乗らない誘いには見え見えの嘘をつく、何とも偏屈男子ではありますが、コメディセンス抜群でハンサムなのにどこかとぼけた風味が漂うオーウェンが演じることでとっても魅力的なキャラになっています。加えてW・アレンファンなら一目瞭然、本作のオーウェンの演技はW・アレンそのもの。今後もウディ・アレン×オーウェン・ウィルソンのシリーズ化を切望です!オーウェンは2代目W・アレンを襲名出来るんじゃないか、とさえ思っちゃいます。
『ミッドナイト・イン・パリ』は5/26(土)からシネマイクスピアリで公開中です。パリでの素敵な時間旅行にいらして下さい♪

By.M
(c)2011 Mediaproduccion,S.L.U,,Versatil Cinema,S.Land Gravier Productions,Inc.

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2015年9月

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