もう夏に飽きました。秋が待ち遠しい女住人Mです。
今回はうだるような暑さが続く、そんな日にうってつけの映画『THE GREY 凍える太陽』をご紹介します。
石油堀削現場で働く男たちを乗せた飛行機が事故でアラスカ山中に墜落。彼らが放り出されたのは激しい吹雪が荒れ狂い、深い雪に覆われた想像を絶する極寒の地。
武器も食糧もない中、救助を待つより生き残りをかけて南に向かおうとしますが、彼らを待ちうけていたのは大自然の猛威だけでなく、縄張りを荒らされたオオカミたちの容赦ない攻撃。生死をかけたサバイバルが始まる中、生存者は一人、また一人と命を落として行きます。
(寒いっ、寒いっ)
生存者のリーダーを務めるのが野生の動物から作業員の命を守るために雇われていた射撃の名手オットウェイ。彼を今年還暦を迎えたリーアム・ニーソンが演じます。
舞台で培った確かな演技力を武器に「シンドラーのリスト」で有名になったリーアムですが、「バットマン」シリーズや「96時間」あたりからバキバキのアクションスターの様相。193?pの長身と冷静沈着な佇まいを活かし、今までにないアクションスターとしての地位を獲得しています。もはや「バトルシップ」を見てもおわかりの通り、“世界で一番敵に回したくないパパ”の称号さえお持ちです。
そんなリーアムが命をかけて自然と、オオカミたちと闘うんです。期待せずにはいられません。
実はリーアムは私生活で2009年に最愛の奥さまをスキー事故で亡くしています。
そんなリーアムが演じるオットウェイも奥さんを病気で亡くしていて、この飛行機事故に遭遇すると言う設定。最愛の妻の不在に生きる意味を失くしていたオットウェイが再び生きることに挑む姿とリーアム自身がこれまで辿って来た道を重ねて見ると、もうそれだけで泣けてきます。
「おおかみこどもの雨と雪」では可愛かったオオカミも野生ともなるとそれはもう、手加減なんてあったもんじゃありません。寒い、怖い、腹減った、寒い、怖い、腹減った、で極限状態になる生存者をギリギリ支えるのは“何が何でも生きて帰る”と言う思いただそれだけです。
一度は“死のう・・”とさえ思っていた男が、死に行くしかなかった者たち、そしてその家族のためにせめて生きた証を届けようと、オオカミだけでなく、生そして死そのものと対峙していく様は必見です。その覚悟が爆発するエンディングは見ている者を荒れ狂う極寒の地に放り出すかのような名シーンです。
(「映画見ーてーねー」還暦を迎えたリーアムからのお願いです。)
見ているだけで身震いするような『THE GREY 凍える太陽』は8/18(土)からシネマイクスピアリにて公開です。
是非、本作を見てリーアムに萌えて下さい。
By,M
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