『アルゴ』

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 みなさんこんにちは女住人Mです。
今回ご紹介する作品は来年度のアカデミー賞を始め数々の映画賞を賑わすこと間違いなしの1本、10/26(金)公開『アルゴ』です。
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 舞台は1979年イラン。過激派がアメリカ大使館を襲撃し、大使館員を人質に取ります。彼らの要求は悪政の限りを尽くしアメリカに逃亡している前国王パーレビの引き渡し。そんな中、6人のアメリカ大使館員がカナダ大使の私邸に逃げ、身を隠すことに成功しますが見つかれば命はありません。そんな絶望的な状況でCIAの人質救出のエキスパート、トニー・メンデス(ベン・アフレック)が6人を国外に脱出させる為のある計画を思い立ちます。それは“アルゴ”と言う名のニセの映画を企画し、彼らをカナダ人撮影スタッフに仕立て上げ、出国させる作戦だったのです!そんなとんでも作戦に「絶対ばれる!!」と6人は反発しますが、選択肢はありません。そして、どんな手段を使っても6人を見付けだそうとする過激派たちの追手がどんどん迫って来る中、前代未聞の人質救出作戦の始まり、始まり〜!!

 と、まさにフィクションのようなお話ですが、これがなんと実話!本作はジョージ・クルーニーも製作陣に名前を連ね、監督・主演・製作をベン・アフレック(以下ベンアフ)が務めます。ベンアフと言えばマット・デイモンと共同脚本と共演もした「グッド・ウィル・ハンティング」で注目を浴び、その後「アルマゲドン」「パールハーバー」と役者として人気を博しましたが、その後ちょっと調子に乗って人気が低迷、一度干された時期もありましたが、監督、脚本家として一から出直して手掛けた作品が次々に評価され今日に至ります。そして役者でありながらも監督としての才能を開花させている彼を“次の世代のイーストウッド”と評する声も!でも個人的には「確かにしっかりした映画撮るけどさ〜たまたまじゃない?」ぐらいに思っていた訳ですが、が、が、「ベンアフ、すまんかった!!!ベンアフ、あんたほんまもんや!」と認めざるを得ない完璧な出来なんです。

 物語は爆破だったりド派手な事が起きる訳ではないのですが「どうする、次どうする」と言う展開がドンドンドンドン積み重なって進行する、まさに心理戦!出国までの限られた日数で6人全員がカナダ人になりすますためにカナダの歴史や成りきる人物の設定やもちろん映画スタッフの知識までも覚えなきゃなんです。だって、架空の人物になりすましているのがバレたら即行処刑もされかねない状況なんです。時間ない!覚えられっかー!でも時間ない!え〜い覚えろ〜死ぬぞ、殺されるぞ!で、もう見てるこっちもハラハラドキドキ。しかも刻一刻と過激派たちの追手が迫るんです。
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(「ほ、ほらこれが僕たちが撮影する「アルゴ」って言うSF映画なんだよ!(汗)」)

そんな緊迫感MAXな状況の一方で、本当にハリウッドでは「アルゴ」と言う映画を作っているテイで大物プロデューサーと特殊メイクの第一人者の二人が製作発表をしたりして、映画が進行しているフリをし続けるんですが、これをすっとボケた演技が抜群にうまいアラン・アーキン(「リトル・ミス・サンシャイン」のおじいちゃん)とジョン・グッドマンの重鎮俳優が演じていてもう最高!命がけのドラマが進行している合間に「アルゴ」と言うB級映画を撮影しているテイの吹き出したくなるドラマも進行するので映画全体のバランスがなんとも良い!
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(「アルゴ」のことはわしらに任せとけ!)

サスペンスあり、笑いあり、感動ドラマありで、もう最高に楽しめる1本です。何てったって政治的な絶体絶命の一大事を救うのが1本の“映画”だった、って何か夢がありまくりじゃないですか!もう、映画好きにはたまらないものがいっぱいてんこ盛りで、必見ですよ!!

By.M
(C)2012 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

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