皆さんこんにちは。女住人Mです。前回はクロエ・グレース・モレッツちゃん主演の少女の悲しい青春を描いた作品をご紹介しましたが、今週は男祭りな1本です。主演は本年度一番ビックリ☆ヒットした作品「テッド」で、テッドの相棒ダメ男ジョンを演じたマーク・ウォールバーグと毎度の安定感でお馴染み、オスカー常連俳優デンゼル・ワシントンの二枚看板でお届けします。
11/1(金)からシネマイクスピアリにて公開中の『2ガンズ』です。
今回のデンゼル・ワシントンの役どころは麻薬取締官(DEA)ながら麻薬組織に潜入している調達屋のボビー。一方マーク・ウィールバーグも海軍情報部の将校でありながら同じ組織に潜入捜査しているマイケルを演じています。お互いに素性を知らぬままにコンビを組んで、麻薬王グレコの隠し金300万ドル(3億円)を盗み出そうと銀行強盗をするのですが、そこにあったのは想定外の4000万ドル(40億円)以上の大金!強奪した大金を巡って、ボビーとマイケルは手を組むしかない状況に追い込まれ、その二人を麻薬取締局、海軍情報部、CIA、マフィアが追うと言うとんでもない展開になっていきます。
(品質保証印のデンゼル。どんな役を演じても説得力あるわ〜)
本作は見ての通りのバディ(相棒)もの。バディものとは共通の敵を倒すべく、二人の男がそれに立ち向かうと言うのが基本系ですが、本作では二人が潜入捜査をしているため、途中まで相手の素性が全くわかっていないのがミソ。素性がわかっていなかった上に目的が一緒でも、その先の狙いが全く違ったからさ〜大変なのです。
通常なら「力を合わせて汚い金は押収だ!マフィアを倒そう!Oh〜!」な展開ですが、マイケルはそもそも上官命令で強奪した金をボビーから横取りした上にボビーを殺せとまで言われていたので全く彼を信用していません。マイケルは命令通りボビーを一度は裏切るので、そんな目に遭ったボビーも彼を信用するハズはありません。そのため、事件を一つ一つ解決することで二人に熱い友情に涙が!と言う展開に発展するバディもののセオリーがこの映画にはほぼないのが見所!(笑)
信用してないもん同士が、致し方なく協力し合うハメになり、かつ二人を追う組織も皆、自分の私利私欲のために動いているので、先が全く読めません。
だいたい、大金はCIAが麻薬王からせしめていた裏金というとっても汚いものな上に、消えた4000万ドルを執拗に追うCIAのアール(ビル・パクストン)がまた絵に描いたような悪いヤツで、CIAから苦情がきそうなぐらいの悪代官っぷりなキャラ設定が笑えます。加えてマイケルの上司ハロルドたちまでも自分たちの秘密工作資金調達のために大金を横取りしようとマイケルの命を狙うし、もう普通に善人はこの映画に出てこないの〜?(笑)
(プライベートでも若い頃はかなりなレベルのヤンチャっぷりを発揮していたマーク・ウォールバーグなだけに、
今回みたいな役はどハマリですね)
それぞれの思惑だけが交差する中で、最終的には協力せざるを得ない、ボビーとマイケル。「こいつを信頼しても良いのか?」と言う疑いが常に付きまとった中でのバディものはなかなかスリリングだし、最後の最後まで二人が様子見している感じはなかなか良い。だからこそ、二人の狙いが合致した時の爽快感が格別になりますしね。
今回二人は初共演ではありますが、「これあり!!」なバディ・ものになってますよ。
By.M
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