梅雨入りしてしまいましたね。雨が嫌いな女住人Mです。こんな時期はおうちにいたい気分が高まりますが、映画館の雨宿りは如何でしょう?今回ご紹介するのは“X-MEN”シリーズ最新作5/30(土)から公開中の『X-MEN:フューチャー&パスト』をご紹介します。
おさらいすると“X-MEN”とはDNAの突然変異により超人的なパワーを持つ進化した人間=ミュータントの集団のこと。彼らは人間との共存をめざすプロフェッサーX率いる集団と人類の滅亡を企てるマグニートー率いる集団に分かれています。人間たちはミュータントたちが台頭するのを恐れ排除しようとするため、敵対するプロフェッサーXとマグニートーは反発しながらも時に結束する関係で、ミュータントVS人間の戦いが“X-MEN”シリーズの中で繰り広げられていきます。
今回の物語はミュータントを認識し抹殺するロボット“センチネル”の総攻撃で荒廃化した未来の地球が舞台。地球破滅の危機の根源を止めるべく、プロフェッサーX(パトリック・スチュアート)はマグニートー(イアン・マッケラン)と手を組み、“センチネル”の開発を阻止しようとします。その方法はウルヴァリン(ヒュー・ジャックマン)の魂を過去に送りこみ、若き日のプロフェッサーXことチャールズ(ジェームズ・マカヴォイ)とマグニートーことエリック(マイケル・ファスベンダー)を和解させ、センチネル計画を封じ込めること。彼らは過去を変え、未来ごと変えようするのです。と言う訳でフューチャー(未来)とパスト(過去)で物語が進行していきます。
(チャールズ(左)が後にプロフェッサーX(右)になり、エリックがマグニートーになります。)
前作の「X-MEN ファースト・ジェネレーション」では驚異的なパワーを持って生まれたチャールズとエリックの生い立ちと出会い、人類との“共存”か“支配”かという正反対の思想の違いで、共鳴し合いながらも離れるしかなかった彼らの切ない関係性が描かれていましたが、これをベースに本作のパスト(過去)部分は物語が進行。だいたいチャールズを演じるジェームズ・マカヴォイ、エリックを演じるマイケル・ファスベンダーがイケメンさんなのでこの二人を眺めるだけでも「もう奥さん、オススメです」案件!
(余談ですが、本作を一度観た時はマカヴォイとファスベンダーがあまりにもイイ男過ぎて見惚れてしまい、話をちゃんと追えなかったので、2回目をすぐに観まして、ラストでちょっと泣いちゃいましたよ。私の初見は何だったんだ!?)
(エリックはなぜか衣装チェンジが多いのですが、どれもかっちょ良くて様になるんですよね〜)
唯一無二の相棒にもなれたエリックと決別しなければならなくなった上に、妹のように可愛がっていたレイブン(ジェニファー・ローレンス)がエリックのサイドについてしまい心身共にズタボロになったチャールズ。孤独で切なすぎるマカヴォイの演技が光ります。ウルヴァリンはやさぐれチャールズを必死に説得し、未来の状況を伝え、未来を変えるためにペンタゴンの地下に投獄されているエリックを救いに行きます。
そこで登場するのが音速を越えるスピードで移動出来るクイックシルバー(エヴァン・ピーターズ)!彼は特別な力があることで一人ぼっちだった青年。パワーを持つ自分を必要とされテンションが上がったのでしょう。エリックを助けに行くシーンは彼の心が反映されているかのようにテンポが良くって、映像も凝っていて、コミカルな展開なのでこの映画を観終わった時に一番印象に残るシーンになっています。今後もクイックシルバーには是非活躍してほしいですね。未来を変えるために再び手を組んだチャールズとエリックのその後の展開はスクリーンでお楽しみ下さい!
さて、この映画の裏側話をすると本作も監督・製作し、“X-MEN”シリーズの多くを監督しているブライアン・シンガー自身はユダヤ人でありゲイであることからこの“X-MEN”シリーズはマイノリティーの人たちの生き辛さを投影して作られていると言われています。それはこの原作コミックがそもそも1960年代の黒人平等運動が立ち上がった時に描かれていることとも深く関係しているとも。人とは違うことを隠したい人、そのままの自分を見せたい人、人と違うことが受け入れられない人、それを恐怖と思う人、そういった社会で生きる人々の感情や思想がベースとなって描かれているこのシリーズは別世界のことではなく、今の我々の日常の縮図なんですよね。そういう根底のテーマを感じながら本作を観るとより心に沁み入ります。
そして本作は物語の地盤がしっかりある上で見どころ満載のアクションシーンや、ミュータントたちの心の揺れが描かれ、かつ素晴らしいエンディングで締めくくられていることで、2016年公開予定のさらなる続編「X-MEN:アポカリプス」に華麗にバトンタッチ出来る流れとなっています。そこでは若きプロフエッサーXとマグニートーがまたまた登場します。“X-MEN”シリーズの人気は今となってはウルヴァリン演じるおヒューことヒュー・ジャックマン以上にマカヴォイ&ファスベンダー、二人揃ってファスヴォイあってこそですからねと、言うことで次回作を楽しむためにも是非『X-MEN:フューチャー&パスト』をお見逃しなく!
By.M
© 2014 Twentieth Century Fox