風邪やインフルエンザなどが流行していますが、皆さんお元気ですか?女住人Mです。
今回ご紹介する作品は1/17(土)公開の『ジャッジ 裁かれる判事』です。
主演は鉄社長こと「アイアンマン」のトニー・スタークでお馴染、ロバート・ダウニー・Jr.(以下、RDJ)。本作は私生活の奥さまであり仕事上でパートナーでもあるスーザン・ダウニーと立ちあげた自身の製作会社チーム・ダウニーの1作目の作品です。
RDJのパブリックイメージもどこかトニー・スタークと被るところがあるのですが、自身と奥さまで立ち上げた会社の1本目の作品なのできっとそれは一番彼がやりたい題材であり、彼の代名詞トニー・スタークとはかけ離れた役になるのかな?と思いきや、思いの外似てます・笑。
RDJはお金次第で動くやり手の弁護士ハンクを演じますが、彼はたとえ依頼者がどんなに怪しい人物であっても多額の報酬がもらえるならお構いなし、同業から「それで良いのか?」と問いただされても「人生金ですから、儲けて、勝ってなんぼですから、何か?」の俺さまキャラ。トニー役の時もブラック・サバスのTシャツを着ているRDJですが、本作ではメタリカのTシャツを着ていて「役へのアプローチが一緒なんかい!」と突っ込みたくなります。きっともともとは演技派RDJなのでその辺は彼お得意のジョークだとは思いますが・笑)
そんな俺さまキャラがむしろ魅力となっているRDJ演じるハンクは故郷の町で判事をしている父ジョセフ(ロバート・デュバル)とは絶縁状態。そんな父が殺人事件の容疑者として逮捕されたことから、その弁護を引き受け裁判に挑むこととなります。
が、この映画は法廷を舞台にした裁判ドラマのように見えながらも、実は普遍的な父と息子の関係性を描いた作品。RDJらしいキャラクターを演じながらも描かれていることはとてもオーソドックスなテーマである、そこにこそRDJがこの作品に託した思いがあるんだろうな〜と思います。そんな本作の中でRDJの存在に負けず、ひと際輝くのが父親ジョセフを演じるロバート・デュバル!本作の演技で2014年のハリウッド映画賞の助演男優賞も受賞していますがもっと他の映画賞でもどんどんノミネートされるべき!と思える存在感です.
(と思っていたら、祝☆本年度のアカデミー賞助演男優賞にノミネート)
最近84歳になったデュバルが演じる厳格で人格者、だからこそ中途半端に生きているように見える息子が認められず、過去のわだかまりから今日に至るまで決して息子を許そうとはしない頑固おやじという役が、その演技が本当に素晴らしい!そして今回の事件の真相はそんな父親だから行き着いた結果となっていてそういう所の説得力もデュバルの演技があったからこそ。余計、胸に沁み入ります。ヤンチャが過ぎる息子さんをお持ちのお父さんがご覧になればデュバルおやじの気持ちはとってもわかるんじゃないでしょうか。
そして裁判を通して次第とおやじの気持ちに歩みよるようになる息子ハンクが、父の老いに直面し動揺してしまう、そんな場面はもうあかん、反則です。年老いた親を持つ身としては「おやじ、いつの間にそんなに年取って。いやそうだよな、もうそうだよな」と言う心の声をあて書きして、RDJと共に自らを振り返り反省なのです・・・
(奥さまとの製作会社の映画ですが、ちゃっかり映画の中でもモテモテ男役なロバート・ダウニー・Jr.。
地元にいる元カノを演じるのはベラ・ファーミガ。)
ロバート・ダウニー・Jr.ファンには必見、というのは言わずもがな、ロバート・デュバルの魂こもった名演技に大注目です。
『ジャッジ 裁かれる判事』1/17(土)よりシネマイクスピアリにて公開です。
By.M
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