『フリー・ガイ』
こんな映画だったのか~!(いい意味で)裏切られたーー、という作品に出会うと周りの友達にオススメしたくなりますよね。今回ご紹介するのはそんな映画、8/13(金)公開『フリー・ガイ』です。
銀行の窓口係として働くガイ(ライアン・レイノルズ)は平凡な毎日を繰り返していたのですがその日常に疑問を抱きはじめます。そして知ってしまうのです、実は自分がオンライン・ゲーム<フリー・シティ>の中の単なるモブ(背景)キャラだと言うことを。でも新しい自分に生まれ変わるため、ガイはゲーム内のプログラムや設定を完全に無視して自分勝手に立ち上がります!彼はフリー・ガイ(ただの人)からヒーロー(主人公)になれるのか?
ルーティーンを繰り返していたガイが新しい自分を手に入れようとしたのはモロトフ・ガール(ジョディ・カマー)との出会いから。それまでは何の変化もない生活を送っていた彼ですが、ひとめぼれした彼女に近づくためにいつもとは違う行動を取ったのです。そこで偶然手にしたサングラス、それをかけてビックリ!目の前に広がるのはいつもとは違う世界。それこそがゲームのプレイヤー視点の世界だったのです。プレイヤーであるモロトフ・ガールに見合う男になるため、善行を繰り返すことでレベルUPしていきます。
そんな展開が繰り広げられる一方で描かれるのが現実世界。モロトフ・ガールのプレイヤー、ミリーはゲームデザイナー兼プログラマー。親友キーズ(ジョー・キーリー)と共同でゲームを作っていたのに、<フリー・シティ>を運営する会社スナミ・スタジオにそのゲームを盗用されたとして訴えていたのです。その証拠が<フリー・シティ>内に隠されていると踏んでいた彼らはアバターを使って<フリー・シティ>内を探していたのです。
という訳で、ゲーム内のモブキャラが「好きなように生きるんだ!」と目覚め、自分の人生を再スタートする話しであり、と同時に開発したゲームを盗用されてしまったプログラマーたちが傲慢なゲーム会社の社長(扮するは『ジョジョ・ラビット』『マイティ・ソー バトルロイヤル』などの監督タイカ・ワイティティ)に立ち向かう話がとてもうまい具合に平行線で語られます。
ガイの奮闘は所詮ゲームの主人公のことと思うなかれ。毎日同じ服装でルーティーンを繰り返す日々なガイはまるで組織のコマとしてしか扱われないその他大勢の一人的サラリーマンの象徴のようにも思えるから、ガイが自我を得て現状を打破する様や、そんなガイにどんどん周りのモブキャラたち、ひいてはゲームをやっていた人たちが影響されていく様はリアルな世界、いや自分を見ているようで、なんか胸も熱くなるってもんです。
そしてガイとモロトフ・ガールの物語も次第とキーズとミリーの関係性にシフトしていくエモい展開にも♪ この映画の設定を聞くだけで何か面白そうだな~と予告を見た時から期待をしてはいたのですが、予告の世界観から先にあった展開がこの映画をより魅力的にしています。笑いだけでなく、まさかの感動と90年代的青春映画の爽やかさも届けてくれますよ~。
この映画はもともとFOXスタジオで企画された映画でしたが買収によりディズニー映画が配給している訳ですが、その傘下に入ったことで「こんなこともやっちゃうの~」という展開も盛りだくさん。この辺りは事前にネタバレを踏まないように気をつけて~。
しかし、製作も兼ねるライアン・レイノルズの才能にあっぱれじゃ!!
By.M
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