ウラシネマイクスピアリブログ

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『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』

 その存在自体がフェスティバル、『ワイルド・スピード』シリーズ10作目の最新作が公開となりました!日米同時公開ということで事前情報と言えばこのシリーズの立役者ジャスティン・リン監督が撮影をスタートしてすぐ電撃降板してしまったことぐらい!?その危機を“ファミリー魂”で乗り越えられるのか?今回ご紹介するのは5/19(金)公開『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』です。

 レティ(ミシェル・ロドリゲス)とリトルBこと息子のブライアンと穏やかに暮らしていたドミニク(ヴィン・ディーゼル)の前にまたもや敵が現れる。彼はかつてブラジルで倒した麻薬王レイエスの息子ダンテ(ジェイソン・モモア)。実の父を殺された復讐に燃える彼はドミニクが愛するもの全てにその矛先を向ける。

という訳で『ワイルド・スピードMEGA MAX』(2011年シリーズ5作目)での仇討ちという流れのため “超巨大な金庫を牽引リールで繋いだ2台の車が強奪”という「ワイスピ」シリーズ史上有数の「なんじゃこりゃー」なあのシークエンスのおさらい映像からスタートです!そしてこの時、ポール・ウォーカー扮するブライアンがスクリーンに登場し、それだけでボルテージも急上昇。このシリーズも始まって20年以上、これらの回想シーンだけで様々な感情が去来します。いやーよくこんなに続いたもんだ!

 前作ではついに宇宙にまでその戦いの場を広げた「ワイスピ」シリーズ。そのアクションシーンは毎回度肝を抜かれまくりで、観客を驚かせるハードルを自らあげている二大映画の1つ(もちろん、もう1つは「ミッション:インポッシブル」シリーズ)ですが、今回は原点回帰なシーンも多く、その1つが前半のローマを舞台にしたカーチェイス。ピカピカのランボルギーニとアルファ・ロメオが爆弾を乗せたトラックを追いかけるシーンは激走からの超破壊の数々。(メイキング映像を見るとガチで車が走り、車もセットも破壊しまくっていて、どうかしてるぜ!)

毎回「車映画なのにそこに愛はあるのか?」と聞いてはいけないことを問いただしたくなるのですが、まぁそんな疑問を吹き飛ばし思考停止させるほどのてんこ盛り無謀なカーアクションに「あー私は今、「ワイスピ」を観ている」という圧倒的満足感でアドレナリンも止まりません!

 そんな中、今回の敵ダンテを演じるジェイソン・モモアがむちゃくちゃ最高!サイコな男をこんなにチャーミングなアプローチで演じてみせるなんて・・・「アイム ダンテ、アンシャンテ♪」と挨拶をするモモアに私はズキュンと心奪われました。普段からロン毛を淡いピンクのシュシュでまとめるような彼はモモアたんと呼ぶに相応しく、劇中でも可愛いネイルといろんなヘアアレンジを楽しむアゲアゲなギャル系クレイジー・モンスター。

シリーズを重ね、今となってはシャーリーズ・セロン、ヘレン・ミレン、ジェイソン・ステイサム、そして本作からブリー・ラーソンと主役級な役者揃いでコース料理の全てがメインです、みたいな絵面なのにそれでもひと際輝くモモアたんの存在。その魅力の炸裂っぷりに嫉妬したヴィン・ディーゼルが次回作でダンテの出番を減らしやしないかと不安になるぐらいです。

 本作はシリーズ完結2部作として製作され、華麗なるフィナーレを迎える予定でしたがヴィン・ディーゼルが「3部作にしちゃおっかなー」と言い始めたようで、まぁそんな欲が湧いてくるのも致し方なしですね。だってねーーー。と、ここではこれ以上は言及出来ない、次回に続く圧倒的なエンディングを前に「早く続きを見せてくれーーー」と心の中の絶叫がコダマしております。そう、最終章は始まったにすぎないのだ!

By.M