『シャッフル・フライデー』
めっきりラブコメ系ハッピーMOVIEが劇場公開されなくなったので、この手の作品はすべからく応援していくスタイルです。今回ご紹介する作品は9/5(金)公開『シャッフル・フライデー』です。

アンナ(リンジー・ローハン)は祖母テス(ジェイミー・リー・カーティス)の助けを借りながら娘ハーバー(ジュリア・バターズ)を育てるシングルマザー。ある日、ハーパーがクラスメイトのリリー(ソフィア・ハモンズ)と喧嘩したことで学校に呼び出され、そこでリリーの父親エリック(マニー・ジャシント)と出会い恋に落ちる。仲の悪い娘同士は二人の結婚に反対で全くかみ合わない。そんな中、ある金曜の朝、アンナとハーパー、リリーとテスの体が入れ替わってしまう!

「もしかして!私たち!入れ替わってるーーーー!」は日本でもお馴染み展開ですが今回は世代の異なる者同士で4人が入れ替わっちゃう。母と娘はよくあるけれど、今回は祖母と母の再婚相手の娘までシャッフル。体が大人になった娘たち(ハーバーとリリー)はその体を借りて、親たちの結婚を阻止しようと躍起になります。

2組がシャッフルするちょっとややこしい展開なのでそのドタバタ加減は映画を観てもらうに限ります。楽しいのは子供たち世代が大人世代にシャッフルして「なにーこのシワだらけの顔――!生きていけなーい」と見た目や体の動きが自分の思い通りにならないことにアタフタし、一方で子供世代に入れ替わった大人たちがジャンクフードをドカ食いしたり、無茶しまくったりでかつての若さを謳歌する様々なシーン。どっちもわかり味でしかない。
特にジェイミー・リー・カーティスが演じる見た目はおばあちゃんのテス、中身はギャルなリリーが最高!本人もそれを楽しんでるのも伝わってくる。確かな演技力があるから痛々しくならずに笑わせてくれます。流石だわ。

そんな風に爆笑展開だけど、シャッフルしたことでお互いの心の内に触れたり、それぞれの世代や役回りで大変なことがあるんだ、という事に気付いたりと実はドラマ部分はエモーショナル。大人世代は子供の幸せを第一に考え、子供だって自分たちなりに親のことを考えている。それが空回ったり、うまく伝えられないってこと、我らの日常でもあるあるですね。
またディズニーファンの方ならご存じの通り、本作は2003年公開『フォーチュン・クッキー』の続編なので、それを観ている方はより、今では母となったアンナの気持ち、それを演じるリンジーにグっときちゃうと思います。

本作は4人の女性たちがメインのドタバタコメディですが、テスの夫ライアン、アンナの結婚相手エリックといった男性陣もいい味出してて胸キュン。この映画には80~90年代の映画や音楽のオマージュが効果的に散りばめられていますが、ある映画にオマージュを捧げるエリックのダンスシーンはとってもチャーミングなんです。80~90、2000年代とそれぞれの時代のハートフルコメディの良いところをスパイスにちょっと懐かしい香りと笑いでもってきっとあなたをHAPYYにしてくれますよ。
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