ウラシネマイクスピアリブログ

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『シャザム!』

 ここ数年、ヒーローもの映画がたくさん誕生してきたこともあり、以前に増してオリジナリティ溢れるキャラクターが増えてきました。今回ご紹介するのはバットマン、スーパーマンチームが活躍するDCコミックスから登場!4/19(金)公開の『シャザム!』です。

 14歳の少年ビリー(アッシャー・エンジェル)は謎の魔術師からスーパーパワーを与えられ、魔法の言葉「シャザム!」と叫ぶだけで筋肉ムキムキ、ピチピチな真っ赤なスーツにマントをひるがえすヒーロー“シャザム”(ザッカリー・リーヴァイ)に変身!見かけは大人だけど中身は子供のままで、スーパーパワーも無駄使いばかりだけど、ビリーのパワーを奪おうとする科学者Dr.シヴァナ(マーク・ストロング)が現れます。

 ポスターや予告編を見てもらえばおわかりの通り、とにかく明るく無邪気なヒーローがこのシャザム。イタズラ好きな少年ビリーがスーパーパワーを手にしてしまった上に、彼の友達はヒーローヲタクのフレディ(ジャック・ディラン・グレイザー)。なので二人でキャッキャとパワーを乱用しては動画をアップしてご機嫌♪

と、お気楽ビリーではありますが実は身寄りがない孤児の少年。一人で生きていけるんだい!と里親に引き取られてもイタズラをして脱走ばかり。それは幼い頃に生き別れになった母親にいつか会いたいと思っているからではあるのですが・・・。そんな心の傷を抱えながらも明るく逞しく生きようとしているビリー。今回の里親の家庭は身寄りのない子供たちが集まっていて、フレディともそこで出会っていたのでした。そういう設定もあってか、中身はコドモなヒーロー、シャザムが悪と立ち向かう!という明快なメインテーマはありつつも、友達を思いやることや“家族”って何?ということをビリーとフレディ、そしてその他の里子たちとの関係性を通して描くので、笑いだけでなく、まさかの胸熱展開もあるんです。しかもかなりの胸熱!

 また“見た目は大人、中身はコドモ”とくれば、オーバー40ぐらいの世代だとトム・ハンクス主演のあの映画を思いついたり、この映画の舞台、フィラデルフィアとくればスタローン主演のあの映画!加えてあの大ヒット映画に乗っかった?!というように人気映画にオマージュを捧げたシーンも随所に登場するので、大人の方が楽しめる要素もテンコ盛りです。

 前作の『アクアマン』同様、これまでのDCヒーロー映画を観ていなくても全く問題ない作りであること、既に続編の製作も決定し、これからのDC映画にも登場するのか?と期待感もアリアリなので、是非ヒーロー映画ビギナーの皆さんにも始めの1本として観て頂きたい。とにかく気軽に観られるし楽しいので映画を観た後は「シャザーーーム!」と、叫んでしまいたくなること間違いなしなのです。

 またここ数年、海外ドラマやハリウッド映画界隈ではティーン俳優の活躍がめざましく、ライジングスター的存在の子が登場しています。その一人、主人公のビリーを演じたアッシャー・エンジェルくん。何てたって苗字がエンジェルだし、ディズニーチャンネル出身ということもあってか、どうしたってキラキラが隠せません。彼がいたことで映画全体がチャーミングになったと言っても過言ではありません。このまま行き詰ることなくスクスクと成長してほしい、そう切に願うところです。

 きっと『シャザム!』は、『アベンジャーズ』シリーズで言う『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』や『アントマン』チームのように物語に笑いと癒しを与えてくれるような一服の清涼剤的存在になると思うんです。シビアなバットマン、真面目なスーパーマンとアッセンブル日を想像するだけで、楽しみだな~。

By.M