『チャイルド・プレイ』
ここ数年、ホラー映画が若い子を中心に大ブーム!特に2017年公開の『IT/イット“それ”が見えたら、終わり』のピエロはトラウマになった方も多いかも!?今回はその制作陣が手掛けた注目の1本、7/19(金)公開『チャイルド・プレイ』をご紹介いたします。
(グッドガイ)人形に乗り移ったシリアルキラー・チャッキーの魂が少年アンディの体を乗っ取るべく、次々と人間に襲いかかる様を描いた1作目の『チャイルド・プレイ』が公開されたのは1988年。本作はそれの続きもの・・・、ではなく全く新しい現代リブート版として復活です。
最先端テクノロジー企業カスラン社の期待の商品“バディ人形”はクラウド接続で起動する人口知能(AI)を搭載。持ち主の親友になるようプログラミングされた学習能力付き人形です。少年アンディは誕生日に母親からこの人形をプレゼントされるのですが、どうも様子がおかしい・・・。
でも引っ越ししたばかりで一人ぼっちだったアンディは自身を“チャッキー”(声はマーク・ハミル!)と名乗るこの人形に次第と心を開いていきます。
AI搭載型人形、という設定になったことで何だかリアルで、これまでの『チャイルド・プレイ』とはまた別のホラー感が出ました。チャッキーは持ち主(=親友)のアンディのためならと、彼が望むことを最優先、何でもやっちゃう人形です。アンディを喜ばせるためなら手段なんて選びません。そしてある理由で欠陥品だったことから、チャッキーは予期せぬ方向に暴走していきます。
「あいつなんていなくなっちゃえばいいのに」なんて、心の声がふと漏れた日にゃ、「アンディが望むなら!」と行動におこします。しかもその行動はアンディが見ていたホラー映画から学習しているもんだから、まぁそれは残忍です(笑)
アンディも最初は唯一の友達だったから、多少の失敗ぐらいは許していたけど、度が過ぎると手に負えないし、チャッキーのおかげで新しい友達が出来たことを機に、チャッキーはアンディにとっての唯一の友達ではなくなってしまいます。それがチャッキーの暴走を加速させます。
でもチャッキーはアンディの友達でいることをプログラミングされているから、単純にずっとアンディと一緒にいたいだけ。そんな純粋な思いと裏腹なチャッキーの残虐行動は思わず笑っちゃえる部分もあるし、次第と切なさも帯びてきて、最初は正直その風貌を見て「チャッキー、キモイ」と感じていたのですが、愛着すら湧いてくるのでした。
とは言え、その行動は明らかにトンデモだし、アンディにとって良い人であろうと、その人の存在でアンディを独り占め出来ないと知ると、チャッキーは殺人マシーンになってしまうので、止めなければなりません。それを助けるのがリア友たちなのです。
孤独な少年アンディを演じるガブリエル・ベイトマン君は80年代スピルバーグ映画に出てきそうなめんこいルックス。彼を助ける友達3人も「グーニーズ」感と申しましょうか、キャラクターバランスも抜群。肝心な時は女の子が一番逞しい、というのもこの世代の少年少女だとさもありなん。大きな難題を越えるべく、少年少女たちが結束し、それをきっかけに成長していく、というジュブナイル映画としてもしっかり描かれていて、そういう所は『IT~』にも繋がるポイント。ホラー映画と少年少女の成長物語の相性の良さを再確認出来る1本にもなっていますよ!
我らの生活にこれからAIはどんどん浸透してくるとなると、この映画で描かれている事は実際に起きちゃうかもしれませんよ~、という恐怖感と共に映画館で是非、チャキってください!
この夏のおもちゃ映画は『トイ・ストーリー4』だけに非ずなのです(笑)
By.M
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