『ワンダーウーマン1984』
ハリウッドの大作映画が観たいよー、景気いいやつ観たいよー、という皆さま、お待っとさんでございました!今回ご紹介する作品は延期に次ぐ延期となっていましたがやっと皆さまにお披露目出来ました、12/18(金)公開『ワンダーウーマン1984』をご紹介いたします。
舞台を1984年に移し、今はスミソニアン博物館の考古学者として働くダイアナ(ガル・ガドット)、その正体は最強の戦士ワンダーウーマン。ある日博物館に持ちこまれた不思議な石の調査を依頼されたダイアナと同僚のバーバラ(クリステン・ウイグ)はその石に1つだけ願いを叶えるスーパーパワーがあることに気付く。ひょんなことでそれを知った実業家のマックス(ペドロ・パスカル)はバーバラを取りこみ石を奪い、禁断のパワーを手に入れてしまう。そして世界全体はどんどん混乱に陥ってしまうことに・・・
と、あらすじもシンプル。年末年始は景気良い派手な映画を観たくなる時期だと思うのでそれに本当にうってつけ。加えてコロナ禍で一部の国しか映画館の営業が復活していない昨今、本作の公開も劇場で観られる国は僅かで配信が中心といったエリアがほとんどです。でも大きなスクリーンで、劇場の音響で観るにふさわしいど派手な作品なので、ぜひ映画館で楽しんでいただきたい。楽しみにしている方はこのまま映画館にGOしちゃってくださいね。
さてワンダーウーマンって何ぞや?という方へ前作のおさらい・・・。人間社会から孤立した女性だけの一族にプリンセスとして生まれたダイアナ。その島にパイロットのスティーブ(クリス・パイン)が不時着したことを機に世界が他にもあることを知り、ダイアナは人間界へ。ただそこは第一次世界大戦真っただ中でダイアナは平和のために闘うこととなります。彼女はその過程でスティーブに心惹かれるのですがラストで彼は自己を犠牲にし平和を守るために亡くなっていまいます。それから60年後・・・
スティーブのことを忘れられないダイアナの前になんとスティーブが登場!なぜ?のからくりは映画を観てご納得ください。とても合点のいく展開で二人は再び力を合わせて悪と闘うことになります。前作では人間界のことを何も知らないダイアナにスティーブがいろいろ指南するという展開でしたが本作では1984年代に現れたスティーブをダイアナがサポート。今の時代に馴染もうと四苦八苦したり、80年代ファションを着こなそうとするやり取りが微笑ましい。結果、白Tにウエストポーチが眩しいスティーブに注目です。
今回の敵は一見小者感があるかもですが、普通の人間が全能の力を持ったがためにエゴにまみれ暴走する様はリアリティという点では恐怖感が増します。実業家マックスはホラを吹いて欲する者に容易に夢だけ見せて犠牲になる物事に関しては完全に蓋を閉じます。マックスはアメリカの某あの人がモデルだろうな、とすぐ想像出来るのでつい最近までの暴走ぶりを考えると、あんな人の手に核兵器の発射ボタンも握られていたと思うとマックス自体の怖さにも震えがきます。
また“憧れのダイアナ”みたくなりたいと願ってしまった同僚のバーバラが今回の敵の1人になってしまうところはその過程からしてちょっと切ない。ひたむきに生きてきたのにいつになっても報われることがなかった彼女が力を得たことでさらなる悲劇が彼女を襲う・・・。この辺だけはちょっと青春ドラマみたいでグっときてしまいました。
パワーを持ってしまったマックスとバーバラを前に苦戦を強いられるダイアナことワンダーウーマン。前作ではスティーブの自己犠牲でもって平和は保たれたのですが、それと呼応するかのように強いられるスティーブとダイアナの決断に今回もエンディングは涙、涙。ワンダーウーマンはスティーブとの愛でまた強くなるのでした。頑張れ、負けるな、ワンダーウーマン!!
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