『クルエラ』
数々のアニメーションを驚異のライブ・アクションとして甦らせてきたディズニーが不朽の名作「101匹わんちゃん」のヴィラン“クルエラ・ド・ヴィル”を主役に実写映画化!今回ご紹介する作品は5/27(木)公開『クルエラ』です。
子供の頃、母をある事故で亡くしたエステラ(エマ・ストーン)はファッション・デザイナーになる夢を抱きながら泥棒コンビのジャスパーとホーレスそして愛犬と共に奇妙な共同生活をしています。でもカリスマデザイナー・バロネス(エマ・トンプソン)と出会い、それが彼女の人生を大きく変えていくことに・・・
白黒のツートンカラーの髪、ディズニーきってのオシャレ番長的ヴィラン、クルエラ。彼女がどんな生い立ち、子供時代を経てクルエラになったのか、その知られざる過去を描いていくのが本作。そうクルエラは生まれた時から悪者だった訳ではなかったのです。
生まれつき個性的な髪の色、他人にはない才能があったことで小さな頃からイジメられっ子だったエステラ。積極的で負けず嫌いな性格もあって、どんな境遇でもめげない反骨精神が培われます。そして好奇心旺盛なエステラはたくさんの失敗もしてしまいます。そのせいで大好きなお母さんに迷惑をかけないようにとしていたのに、ある軽率な行動でお母さんは命を落としてしまいます。それを激しく悔いる彼女はそれ以降、どこか無意識のうちに自分を抑えているようにもみえます。
孤独になったエステラですが、大人になっても夢は捨てず何とかチャンスを得て、ファッション界のカリスマ、バロネスに才能を見い出されます。でも常にトップであり続けようとするバロネスはエステラの才能を認めつつも、出る釘はいつでも容赦なくぶっ潰そうとするような冷酷な女性。そんなバロネスが抱えていたある秘密を知った時、エステラはついに抑えていた自分を解き放ち、その類まれな才能でもってヴィランとしての“クルエラ”へと変貌するのでした。
彼女の人生にはたくさんのボタンの掛け違いのようなハプニングが起きています。それは決して彼女が望んだものではなく、だからこそ“クルエラ”にならざるを得なかった悲しみが生まれていきます。こうならざるを得なかった人の悲哀はどこかやるせない思いが同居します。でもそれをウエットに・・ではなく、パッションで描いたのがこの映画。だからとても刺激的なんです!(本作を『アイ、トーニャ史上最大のスキャンダル』のクレイグ・ギレスピーが監督したのも納得!)
そしてクルエラの悲哀と反骨精神はこの映画の舞台、70年代のイギリスのカルチャーや音楽、ファッションと見事に融合します。クルエラが生み出す独創的なファッションは復讐に向かう彼女の武器そのもの。そのエネルギッシュさは観ているだけでドキドキしちゃう。
とにかく、ファッショナブルでかっこいい!!まさにこれまでになく圧倒的にパワフルでオシャレなヴィランの誕生を私たちは知ることになるのです。才能という魔法で自分の道を切り拓くクルエラの姿にきっと最後は「クルエラ様、さすがです」と拍手喝采を送りたくなるハズ!?
あっ、もちろん、出てくるワンコたちがみーんな可愛い。ダルメシアンだけじゃない!
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