『リスペクト』
ライブも配信で楽しむ・・・という世の中にもなってきましたが、やっぱり生で聴きたいところ。でもまだ完全復活には至っていないので“音楽を浴びたい!”欲にかられている方も多いのでは?そんな方にオススメしたい映画を今回はご紹介します、11/5(金)公開の『リスペクト』です。
有名な牧師の父(フォレスト・ウィテカー)とゴスペル歌手だった母との間に生まれたアレサ。幼い頃から父の教会、大人たちが集まる自宅で歌う彼女は天才少女と称えられていた。19歳で念願の歌手デビューが決まるもそれは父の決めたレコード会社、以降も父の束縛の中で歌い続けていた。そこから逃げたいと願ったアレサは父の反対を押し切りテッド(マーロン・ウェイアンズ)をマネージャーに抜擢し、彼と結婚。レコード会社を移籍しヒット作に恵まれることとなる。が仕事でトラブルを起こすテッド。ショービズ界で輝き、圧巻の歌唱力で観客を魅了し続けた彼女の人生は決して平たんではなかった・・・この映画は“ソウルの女王”アレサ・フランクリンの半生を描いた作品です。
アレサを演じるのは『ドリーム・ガールズ』でアカデミー賞助演女優賞を、歌手としてもグラミー賞も受賞しているジェニファー・ハドソン。まぁとにかくジェニファー・ハドソンのパフォーマンスが圧巻です!映画化にあたってはアレサ・フランクリン自身が生前からジェニファーが演じることを指名、アレサは2018年8月に亡くなりましたが葬儀の際にはジェニファーが追悼の歌を捧げています。
つまりご当人からのご指名&太鼓判の元、この役に挑んでいるのでダメな訳がない。加えて、こういった映画に陥りやすいただのそっくりさんショーになることなく、ジェニファーの演技力でもってアレサの人生のビターな面も際立ち、深みが増しているところがまた胸にグっときます。
それは特にアレサの人生に深く関わった父と最初の夫テッドの存在です。二人に共通するのは絶対的な立場でもって彼女を縛り、操る存在だったこと。才能あるアレサに意見を求めたり、自由を与えることはなく「俺の言う通りにすればうまく行くんだ」と彼女の意思を閉じ込めます。
子供~少女時代、父の前では我慢するしかなかったアレサ。そんな父からの束縛に耐えきれず、魅力的で才能があり、自分に理解を示すテッドと結ばれるのですが、彼も結局は父と同じようにアレサを自分の支配下におこうとし、ついには暴力をふるうようにもなります。二人とも最初は彼女の才能を活かそうと良かれと思って、だったかもですが、やっていたことは彼女を利用し、時には力でねじ伏せていたのです。
名声を手にする一方で苦悩する彼女は絶望の淵に立つのですがそれでも彼女はある大切なことに気付くのです。「私は自分自身を輝かせることが出来る。そうこの歌声で・・・・」と。
彼女のことを知らなくても、この映画を観れば「あ~、この曲って彼女が歌っていたんだ~」と気付くヒット曲の数々、そしてジェニファーの圧巻のパフォーマンスで心打たれまくりだと思います。
またこの映画きっかけで「アレサ・フランクリン自身の歌声ももっと聴きたい!」と思う方も続出なハズ。そんなあなたに朗報です!シネマイクスピアリの月イチリバイバル上映“キネマイクスピアリ”11月の作品は『アメイジング・グレイス/アレサ・フランクリン』、11/12(金)から2週間限定で上映します。本作でも登場するアレサの伝説的なコンサートフィルム!歌の女神が降臨する様を感じられる本作はこの夏、全国の単館系映画館で大ヒットしました。もう本当に凄いパフォーマンスなのでこの機会に2本あわせてお楽しみください♪
加えて・・・11/12(金)から2週間限定で『サマー・オブ・ソウル』も上映し、シネマイクスピアリ、秋の魂(ソウル)祭(フェス)開催です!!
By.M
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