『星つなぎのエリオ』
夏真っ盛り!夏休みに入って映画館も賑わっております。この作品も夏のラインナップに加わり、さらに映画館は楽しい場所になっていきそう♪今回ご紹介するのはディズニー&ピクサー最新作8/1(金)公開『星つなぎのエリオ』です。

主人公は両親を失った寂しさを抱えて大好きな宇宙に思いを馳せている少年エリオ。輝く星々のどこかに“本当の居場所”がある、そう信じている。そんな彼の運命を変えたのはエイリアンの少年・グロードンとの出会いでした。
誰しも「自分は一人ぼっちだ」と感じながら生きているもの。でも自分の周りだけが世界の全てと感じしてしまう子供の時は特にその思いは強くなりがち。だからこそ抱える“孤独”感はとても厄介だと大人になったら気付きます。でもその渦中にいるとこじれちゃいますよね。
わかるよ、エリオ・・・

しかも自分の理解者だった両親も亡くし、叔母さんのオルガに引き取られていることからエリオは余計に寂しさのど真ん中にいます。大好きなのは宇宙だけ。そんな風に殻に閉じこもっている子はいじめの恰好の的にされてしまいます。叔母さんだってエリオを理解しようと手を差し伸べるんです。宇宙飛行士をめざしている彼女は誰よりもエリオの理解者になれるのに、エリオの閉ざされた心はその優しさも跳ね付けてしまいます。叔母さん悲しい・・・・

でもそんなエリオに異星人とコンタクトが取れてしまうという千歳一隅のチャンス到来!エリオは連れ去られ宇宙の生命体が集う“コミュニバース”に辿り着き、出会ったのがグロードンだったんです。
気弱なグロードンはエリオと出会うまでは外の世界に出たこともなく、戦闘種族を率いるリーダーであり、父・グライゴンからは常に「男たるもの強くあれ」と教育され、そんなことを望まない心優しいグロードンも自分の居場所がありません。ぼっち同士、心が通じたエリオとグロードンの距離はどんどん近くなり、お互いが初めての友を得ることになるんです。が、その後に二人の絆をも揺るがす事件が起きます。

大人になれば“孤独も友だち!”と視点を変えることも出来るし、例え一人でいても何か1つ好きなことがあれば、世界がどんどん繋がっていくこともある。エリオのように「宇宙が好き!」そんな思いも突き詰めれば、世界を変えていくことだってある。やっぱり“好き”という感情って本当に強いから大事にしたいし、甘く見てはいけないのです。

それが今、見つからなくても、たとえ“好き”があるにも関わらずぼっちだったとして全然気に病むことはない。だって世界はこ~んなに広いから。我々は悩んでいる時にそれを忘れがちなんです。「ここになくてもどこかがあるぜ!」。排外的な思想にどんどん傾く大人が増えている昨今、世界はすんごい広い!ということを知ること、再認識することもとっても大事。この映画はそんなことも教えてくれます。

またエリオの叔母さん、グロードンのお父さんといった、ここで登場する大人たちの葛藤、成長もしっかり描かれているところもポイントです。大人だって色々辛い・・・この二人のパートでグっときちゃう方も多いと思います。
ディズニー&ピクサーらしいカラフルな宇宙の世界観、個性的で可愛いキャラクターの数々、そしてそっと寄り添ってくれるような優しいメッセージに溢れた本作は酷暑に疲れた我らの心も包み込んでくれますよ♪
By.M
声の出演(字幕/吹替):エリオ(ヨナス・キブレアブ/川原瑛都) オルガ(ゾーイ・サルダナ/清野菜名)グロードン(レミー・エジャリー/佐藤大空) ほか
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