『DIGGER/ディガー』
ドえらい映画がやってきた!俳優人生45年目を迎えたトム・クルーズが満を持して挑んだ映画が公開されました。今回ご紹介するのは10/9(金)公開『DIGGER/ディガー』です。

石油採掘会社のCEOとして君臨する傲慢な権力者ディガー(トム・クルーズ)。金儲けにしか頭がない彼の欲深い行動が引き金となって、地球が滅亡の危機に陥る。大統領(ジョン・グッドマン)から事態の収拾を命じられたディガーは世界を救うべく立ち上がる!?というのがあらすじで予告もまんまそんな感じでした。
これはきっと強欲な石油王とそれに群がる利己的な政治家たちを標的にし、彼らを嘲笑する現代アメリカへの過激な風刺映画に違いない、そう思って観ましたよ。スーパースター・トム様がイケメンな風貌を封印し、いつもよりかなりオーバーアクト気味な演技でフルスロットル。風刺劇だからかしらね、な~んて観てたら「え?え?えーーー!?」な展開になりますYO!もう「えーー」です。本作、入り口は「まぁそうかな~」という展開ですが、途中からどこに連れていかれるのか全く予測出来ない。

という意味ではそういう驚き展開があること自体全く知らずに観る方が1000%この映画を楽しめるので、今ちょっとバラしてしまったことは申し訳ありません。これ以上は語ること自体が野暮だし、何か伝える度にこの映画の楽しみを奪うことになるので、もうとにかく観てください!
「いつもみたくかっこいいトムが観たいしな~」と言ってるそこのあなた!失敬な。この映画を俳優人生45年目のアニバーサリー・イヤーに選んだトムは超絶かっちょいーです。エンターテイナーとしてファンが欲するものを作ってきたトムが、こんなに驚きに満ちた作品をこのタイミングで選んだことに私は改めてトムの凄さを実感しています。どんなにフケメイク、でっぷりしたボディスーツを着ても、たま~にトムでしかありえない身体能力の高さが動きに出てしまう時、アップになるその目のキラキラが隠しきれてない時なんかはご愛敬です。

そして映画ファンにはお馴染み、ジェシー・プレモンスが本作でも登場。『シビル・ウォー アメリカ最後の日』で「お前はどの種類のアメリカ人だ?」というセリフだけで全世界を恐怖に陥れ、『ブゴニア』では初登場から「この人には近づいてはいけない」と一瞬で悟らせた、あのプレモンス!今回もやってくれています。
それにしても、現実があまりにも酷すぎて、そのスピードも加速する一方なのでエンタメで“今”を描くのは本当に難しい。これぐらいのトリッキーさが必要なことは、なんか思いやられます。それでも生々しい“今”を描くことに成功している本作、「何年後かにカルト作品としてさらに作品評価が高まるに違いない」という映評も見ましたが、今、観れるんだから、今、観ましょう。

権力者を嘲り、そんな社会を揶揄し、最終的にそれだけじゃない。そんな映画を巨額の製作費をかけて作っているこの矛盾もいい。これをアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督(『レヴェナント:蘇えりし者』、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』ほか)が作ったのはわかるけど、繰り返しますがこれに世紀のスター、トム・クルーズがのったというのがアッパレ!この挑戦、高速で離陸する飛行機にしがみついたり、上空8000メートルからダイブしたりするトム様の命をかけたスタント同様、攻めてます。とにかく何も情報入れずに観てーーー!この映画、DigればDigるほど面白い!!
By.M
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