話題の新作映画: 2012年2月アーカイブ

『ドラゴン・タトゥーの女』

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皆さん、こんにちは。「ミュンヘン」以降ダニエル・クレイグが大好物の女住人Mです。
そんな私がこの映画を紹介しない訳がない!ダニエル・クレイグ出演『ドラゴン・タトゥーの女』です。

映画の原作はスウェーデンでベストセラーになったミステリー小説「ミレニアム」。
その後全世界でも大ヒットし、スウェーデンで映画化(日本では2010年に公開)、そして今回「セブン」、「ファイト・クラブ」、「ソーシャル・ネットワーク」と言った独特の映像美が持ち味のデヴィッド・フィンチャーがハリウッド・リメイク!

2/10(金)から公開されて以降、本作の巷の話題は“ドラゴン・タトゥーの女”こと、天才ハッカー・リスベットを演じるルーニー・マーラの熱演です。「ソーシャル・ネットワーク」ではおぼこい女子大生を演じていた彼女が一転、体中にピアスを開け孤高のハッカー・リスベットに大変身。スウェーデン版のリスベットを演じたノオミ・ラパスの方がより原作に近いとも言われていますが、ルーニーちゃんが演じた事でどこか小動物的な可愛らしい要素も加わり、ルーニー版リスベットを支持する方も多いようです。そしてその証拠とも言えましょう、本作の演技でオスカー主演女優賞にサプライズ・ノミネート!今後が最も期待されている若手女優であることは言うまでもありません。
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(来日時のルーニーちゃん。可愛い〜の〜)

しか〜し、そんなルーニーちゃんの活躍よりも何よりも、本作の肝、40年前の失踪事件を探るジャーナリスト・ミカエルを演じるダニエル・クレイグが格好良いこと、良いこと!!!ダニエルと言えば今やジェームズ・ボンドが板に付いてきた役者ではありますが、その場合、たいていトム・フォードのスーツ、時々海パンです。が、今回のダニエルは干されたジャーナリスト役と言うこともあり、いつもよりカジュアルな衣装が多め。おまけに舞台は極寒のスウェーデンなのでセーター、G-ンズ、メガネ、マフラーと冬服をまとうダニエルを長時間堪能出来るまたとないチャンスで、時々パンツ一丁と言うファン・サービスも忘れてはいません。(笑)
こんなSEXYなジャーナリストいる訳ないじゃん、と言うところでは役作りとしてはどうかとは思いますが、見ている者に喜びを与えるのも映画の使命。かっちょ良すぎるダニエルを眺められるだけでもう良いじゃないか、良いじゃないか。
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(スーツは男の戦闘着だわね〜)

と、全く映画の説明にはなっていませんが、冒頭からフィンチャーWorld炸裂、40年前の失踪事件を探っているうちに、とんでもない事件に巻き込まれていくスリリングな物語の展開と美しい映像体験、これはもうスクリーンで見ないと、見ないと!

本年度アカデミー賞5部門ノミネートの『ドラゴン・タトゥーの女』は2/10(金)よりシネマイクスピアリで公開中です♪

By.M
(配給:ソニー・ピクチャーズ)

皆さんこんにちは。インフルエンザや風邪が巷で流行っていますが、皆さんご機嫌如何ですか?マスク、うがい、手洗いを欠かさない女住人Mです。

今回ご紹介する作品は2/27(日本時間)に発表されるアカデミー賞2部門にノミネートされている
『ものすごくうるさくてありえないほど近い』です。

9.11の同時多発テロで最愛の父を失くした少年オスカー。父親のクローゼットから鍵を見つけたことから、鍵穴を探す旅に出かけます。そしていろいろな人と関わっていくことで、父を失くした喪失感と向き合っていくことに・・・

本作は2005年に発表された若手作家ジョナサン・サフラン・フォアの同名小説を映画化した作品です。これまでの小説にはないビジュアルにも訴えるスタイルで書かれたこの作品は9.11文学の金字塔とも言われ、世界30カ国で翻訳されているベストセラー本です。
本の映画化と言うのは、読者の頭で構成される物語のイメージに勝ることが難しく、どうしても「あれが想像と違うのよね〜」と思ってしまうものです。
私は映画を見た後に原作を読んだのですが、映画を見ながら「原作が良いんだろうな〜」臭をプンプン感じてはいました。実際、映像化にあたって原作で詳しく表現されている所が割愛されている部分はありましたが、それでもなおこの映画に心奪われてしまった要素はオスカーを演じたトーマス・ホーン君の演技力でした。
日本でも子役ブームではありますが、トーマス君は小学校の舞台劇でキリギリスを演じたことが唯一の演技経験と言う、まったくの素人です。たまたまクイズ番組に出ていた所をプロデューサーに見初められたのが、映画デビューのきっかけ。

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(知的好奇心旺盛なオスカー君)

オスカーは他人とのコミュニケーションを取るのがちょっと不得意なキャラクターとして描かれるのですが、その演技がもう本当素晴らしい&凄い!!「リトル・ダンサー」を監督し子役の演出に定評があるスティーブン・ダルドリー監督の演出のうまさもあるのかもしれませんが、それでもこの演技力はもう脱帽です。
原作の熱狂的ファンの方はいろいろ思われるかもしれませんが、トーマス君の演技に心を揺さぶられまくった私は「トーマス君がもう本当素晴らしいから、それだけで良いじゃないか〜」と声を大にして言いたい。

強い絆で結ばれていた父親との突然の別れ。それはオスカーにとっての心の闇です。でもその闇を抱えながらも「鍵穴を見つければ何か答えがあるかも」と、時に理不尽なこの世界になんとか意味付けをしようとするその姿に、ただただ胸がいっぱいになりました。
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(オスカーのお父さんはトム・ハンクス。登場シーンは多くないのですが、キラリと光る存在感はさすがトム・ハンクス!)

絶望を経験してもなお、仄かな光を見い出そうとする人間の姿を描く
『ものすごくうるさくてありえないほど近い』は2/18(土)からシネマイクスピアリにて公開です。是非、スクリーンでお楽しみ下さい!
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(おまけ画像:映画を見てのお楽しみ♪)
By.M
(C) 2011 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED

『J・エドガー』

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皆さん、こんにちは。この時期になると、もし自分がオスカーを受賞したらスピーチで何を言おうと妄想する女住人Mです。

さて、先日アカデミー賞ノミネート作品やゴールデングローブ賞の発表がありましたが、ある一人の男優がまた悔しい思いをしていました。彼の名前はレオナルド・ディカプリオ。
「ギルバード・グレイプ」や「タイタニック」をタイムリーに見てきた世代としては彼が大人へと変貌する様に未だに違和感がありますが、そんなディカプも今年38歳。ひょえ〜。アイドル的存在だった彼も演技派俳優としてオスカー主演男優も2度ノミネートされ着実にキャリアUPしてきました。そんな彼がオスカー主演男優賞をモノにすべく選んだ作品がクリント・イーストウッド監督の『J・エドガー』でした。
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FBI初代長官、J・エドガー・フーバー。約50年もの間、国を守る事に生涯を捧げてきた男。でも彼は国家のあらゆる秘密を把握していた為、その存在は大統領たちからも恐れられていました。そんな彼が作り上げたFBIとはいったいどんな組織だったのか?果たしてその裏側とは・・・といったことが本筋で描かれていそうな『J・エドガー』ですが、イーストウッドがそんなわかりやすい映画を撮る訳もなく、本質は国家の秘密より、自身の秘密に囚われたJ・エドガーを描きます。

彼は小さい頃から母親の寵愛を一身に受けて育っています。世間に認められ、地位、名誉ある人間になることが一番の人としての道。母親の愛情は時にエドガーを追い詰め、次第と彼はある秘密を抱えていることに苦悩します。
それはイケメン王子・アーミー・ハマー演じる側近クライド・ドルソンへの想いです。自分の秘密がどれだけ自分を脅かすか知っている彼にとってクライドの存在は抑圧する想いでしかありません。しかし、ある日それが放たれる時が来るのです。それはどんな人に対しても威圧的で他者を常に論破するほどの雄弁さを持つJ・エドガーとは思えない不器用な言葉でもって語られます。なんなんだ、このピュアっぷりは!!!!
もう、下手なラブストーリーより猛烈に泣けます。

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(君の側には僕がいる・・・)

イーストウッドのもとでJ・エドガーという複雑な人間を演じ切ったディカプはこの役に賭けていたと思います。今回はアカデミー賞主演男優にノミネートすらされませんでしたが・・・。
でも、きっと次回作、バズ・ラーマン監督「グレイト・ギャッツビー」の演技で再びリベンジしてくれると思います。
オスカーのノミネートには漏れましたが充分見応えある『J・エドガー』はシネマイクスピアリにて1/28(土)より公開中です!

By.M

(C) 2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

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