毎日暑いですね、女住人Mです。
さてあのテーマ曲と共に7/1から『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』もスタートしシネマイクスピアリも夏本番!といった感じですが、まだ始まったばかり。今回はディズニー/ピクサー最新作7/15公開『カーズ/クロスロード』をご紹介します。
言わずと知れた「カーズ」シリーズ3作目。長年レース界のスターとしてトップに君臨していたライトニング・マックィーンの前に次世代レーサー、ジャクソン・ストームが台頭。実力にも陰りが見え焦り始めたマックィーンはレース中にクラッシュ事故を起こしてしまい、まさに人生の岐路=クロスロードに立たされます。
車大好きジョン・ラセターさんが製作総指揮を務めていることもあって車表現は尋常じゃないぐらいのマニアック度が発揮されている(らしい)本シリーズですが、車に興味がなくても心奪われてしまうのが「カーズ」の世界。それはやっぱりメッセージ性の強さにあるでしょう。今回のテーマはズバリ"世代交代"!
若い時は勝つことが全てだったけれど、仲間たちや恩師の出会いによって、他にも大切なことを見い出し今やベテラン・レーサーとなったマックィーン。次世代型レーサーが登場しても「若い者には負けんぞ、わしには経験もあるからの。がはは」と高笑いしていても、体力の衰えというのは確実にやってきます。そう、誰にも同じように時間が流れ、老いがやってくる、不公平な世の中でこれだけは平等なんです。ジワジワやってくる老いの足音はある日突然ダムが決壊するかのごとく一気に押し寄せてきます。若者の存在が戸惑う先人に「もうあんたの時代は終わりだよ」と告げます。そして焦ったら最後、どんどん追い込まれていくのです。
若者と同じようなことをしてみては失敗し、焦っては空まわり・・・昔は出来ていたこともどんどん出来なくなってくる、って何の話だよ、ってこれが今回の「カーズ」なんです。車の話だろ?子供向けのアニメだろ?そう思っていたらたまげます。
クラッシュ事故の後、怪我からは回復するも、受けた心のダメージの方が想像以上に深かったマックィーンの挫折はさらに続きます。ですよね、年を取るとメンタルの方が回復遅いですもんね・・・そんな時に相棒として若きトレーナー、クルーズ・ラミレスがマックィーンをサポートします。
自身の憧れでもあったマックィーンのために"スピードが全て"をモットーに最新知識を駆使して"再生プロジェクト"に立ちあがるクルーズですがそのやり方はマックィーンには向きません。トレーニングセンターを飛び出した彼は自分流のやり方で再起をかけるのです。そんな中でマックィーンはクルーズが知らないことを伝授したり、時にぶつかりあったり。その光景はまさに世代交代の正しい有り様ではありませんか。古きことにも新しきことにもそれぞれ長所短所があるものです。世代の異なる者同士が互いを敬うことで、新しい道を模索し発見する。『カーズ/クロスロード』はまさにそれを象徴する物語なのでした。
この夏休み、子供のために一緒に観てやるか、と思った大人も、カーズ、可愛いな~とキャラに惹かれて観に来た方も、まさかの展開に"カーズ"の世界観の深さに、きっと驚くことでしょう。
そういう意味でも家族みんなで楽しめる1本です。そして恒例の同時上映の短編、今回は『LOU』。子供たちが大好きな休み時間の運動場を舞台にこれまた大人から子供まで楽しめて、ジ~ンとくる物語の誕生ですYO!
シネマイクスピアリのエントランスでも恒例のフォトロケーションが「カーズ~」と「パイレーツ~」の世界観で展開中。映画と併せてお楽しみ下さい♪
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