皆さんこんにちは、女住人Mです。スパイ映画が大豊作だった2015年、ついに大トリの登場です。
今回は12/4(土)公開『007 スペクター』をご紹介いたします。
言わずと知れた人気シリーズ「007」は本作で24作目、ダニエル・クレイグ版ボンド(以下ダニエル・ボンド)になってからは4作目になります。今回、ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)が先ず向かったのは "死者の日"の祭りで賑わうメキシコ。犯罪者を追っていたボンドは激闘の末、ある組織の存在を知ります。上司のM(レイフ・ファインズ)からは無謀な追跡を叱咤されるのですが、ボンドはどんどん真相に近付いていきます。それは"スペクター"と呼ばれる巨大犯罪組織。手がかりを追い、"スペクター"を壊滅しようとしていたボンドは次第とそれが自身の過去と関わっていたことを知っていきます・・・。
往年の「007」ファンの方なら"スペクター"と聞いただけでニヤリとするハズ。それは過去6作のボンド映画で登場し、多くの悪役を生み出してきた組織の名前、つまり本作は因縁の対決回だからです。本作では"スペクター"のドンを「イングロリアス・バスターズ」「ジャンゴ 繋がれざる者」のオスカー俳優、クリストフ・ヴァルツが演じます。もうこのキャスティングを聞いただけでまたもやニヤリですね。
前作「スカイフォール」はボンドの内面をえぐるシリアス路線の展開だったのですが、今回は宿敵の登場で一気にその趣きは舵を切り、エンタメ寄りになっているのがポイント!何せ冒頭のメキシコ、"死者の日"を舞台に繰り広げられる圧巻のアクションシーンと言ったらっ!「インターステラー」「裏切りのサーカス」も手掛ける撮影監督ホイテ・ヴァン・ホイテマが撮る長回しのエレガンスさ、崩れ落ちる建物からのボンドの脱出、大群衆の頭上で繰り広げられる大技たっぷりのヘリコプター内でのアクション、その迫力、緊迫感と2015年ベスト・オープニング!と言って過言ではありません。完璧です!もうこの冒頭だけで映画代の元は取った!そんな気持ちにもなります。
さて、「007」シリーズと言えば、"スーツ"、"ボンドカー"、"スパイグッズ"、"お酒(マティーニ)"、"美女とのロマンス"などなどどちらかと言えば多くの男性が大好物!と言われているもので構成されていたので、男性ファンが多いコンテンツだったかもしれませんが、ダニエル・ボンドになってからというもの女性ファンが一気に増えています。そんな私も昔から「007」シリーズはちょいちょい観ておりましたが、今みたく夢中になったのはやっぱりダニエル・ボンドから!何てったってダニエル・ボンドが鍛えた胸板と肩甲骨のフォルムをここぞと美しく魅せるトム・フォードのスーツ(1着40~65万相当)をまとい、過激なアクションをやっちゃうんです。大人の男のSEXYがダダ漏れです。加えて劇中、何度もスーツをお色直ししてくれるのです。やっぱりスーツは男の戦闘着ですよ。
そして惚れぼれさせてくれるのはボンドだけではありません。マッチョな男性はあまり得意でない方の心を鷲掴みするのがボンドをフォローするMI6の武器開発担当のQ。前作「スカイフォール」で久しぶりに復活登場したQを演じるのはこの役で一躍人気に火がついたベン・ウィショー。スーツなボンドとは異なり、カーディガンやセーターがお似合いのメガネっ子。文科系女子の心をつかんだQ人気にあやかって本作では出番、活躍度も倍増です!今回、犯罪組織に繋がっていく役も担うボンドガール、マドレーヌを演じるレア・セドゥも女性ファンが多いですし、「007 スペクター」は特に女性が観てもハマっちゃう1本なのではないでしょうか。
と、全くそのあらすじに触れない作品紹介になってしまいましたが、前作「007スカイフォール」の紹介の時にもお伝えしましたが007とは"男のロマンと女の萌え所が満載のめくるめくワンダーランド映画"なので、007シリーズと聞いてもピンと来ない方も是非一度はご覧になって頂きたい!
最後にマジメなコメントもさせていただくと「007」は殺しのライセンス、つまり殺人許可証という設定なのですが、現代においてはその意味合いもかなり微妙になってきました。悪、憎しみ、悲しみといった負の感情で制裁を下しても決して終わりがない。それは悲劇しか生み出さない・・・そんな世界情勢をも反映するかのような本作のエンディング、ボンドの行動、セリフに本シリーズのますますの円熟さを感じざるを得ないのでした。スパイ映画が大豊作だった2015年、やっぱり最後に『007 スペクター』は観ないとです!
By.M
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