『メリー・ポピンズ リターンズ』
みなさん、こんにちは。今回ご紹介する作品はあの名作がスクリーンに蘇る♪2/1(金)公開『メリー・ポピンズ リターンズ』です。
1964年に公開された『メリー・ポピンズ』はアカデミー賞13部門ノミネート&5部門を受賞し、今もなお多くの方に愛されている作品。今回は前作から20年後の大恐慌時代のロンドンが舞台となります。
バンクス家の姉ジェーン(エミリー・モーティマー)と弟のマイケル(ベン・ウィショー)もすっかり大人になり、マイケルはアナベル、ジョン、ジョージの3人の子供を持つお父さん。かつて父や祖父が勤めていたフィデリティ銀行で働いています。が、不景気で生活は貧しく、妻も亡くしたばかりで家は荒れ放題。しかも追い打ちをかけるようにローンの返済を迫られ我が家を失う窮地に立たされます。そんな時にマイケルたちの前に風に乗って空から舞い降りたのは、そうメリー・ポピンズ(エミリー・ブラント)だったのです。
ここ数年、過去の名作を現代にアレンジして再び映画化!というディズニー作品も増えてきましたが、その中でも一番オリジナルのテイストを残しつつ復活していると感じた本作。
先ずはこれだけオリジナル版の『メリー・ポピンズ』が愛されているだけにプレッシャーもかなりのことだったろう、と思われますが新生・メリー・ポピンズを演じたエミリー・ブラントがハマってる!オリジナル版のジュリー・アンドリュースにも引けを取らない歌唱力の持ち主というのは『イントゥ・ザ・ウッズ』の演技で立証済みの彼女。背筋がピンと伸び、品格があって、ユーモラスだけど厳しい一面もある、まさに"ナニー"役にぴったりなんです。
加えて、今回衣装を手がけるサンディ・パウエル先生(過去3度アカデミー賞を受賞)のお仕事が本当に素敵!特にメリー・ポピンズが着用している衣装はどれをとっても完璧でメリーさながらに魔法でも使ったかのようです。パウエル先生のその荒ぶるお仕事っぷりに、私は始終うっとりしてしまいました。全体的に女性らしさもありながらシャープでスタイリッシュな衣装がさらに今回のメリー・ポピンズを魅惑的に見せている。個人的にはファッションも是非ご注目いただきたい!
そして肝心な物語。本作では様々な難問の前で塞ぎこんでいるバンクス家の前にメリー・ポピンズが登場です。家族は仲良しだけれど、特に愛する妻を亡くしたことにマイケルは心を痛めています。どうにか前に進もうとするけれど解決策は思い浮かばず、大好きな子供たちにあたってしまうことも・・・悲しみを抱えているのは子供たちも同じなハズなのに。
そんな姿はまるで仕事という現実世界ばかりに囚われ本当に大切なことをないがしろにしていた自身の父のよう。本作でメリーはマイケルの子供たちを助けにやってきたと同時にやっぱりあの時のようにマイケル(お父さん)を助けてくれます。
前作でメリーをサポートするのは街の煙突掃除夫でしたが、本作では街灯点灯夫がその役目を担っています。劇中、点灯夫が街の灯りを一つ一つ灯していくように、メリーのかける魔法の一つ一つでバンクス家の心にも温かい灯りが灯る様が観る者の心を温かくしてくれます。
時は流れても、本当に大切なことは変わらない・・・
大人になるとどうしても忘れてしまう心をメリー・ポピンズはいつも思い出させてくれます。
「あの時のあの感情はどこに行ってしまったんだ!」と感じている大人にこそ観て頂きたい1本です。
本作の監督は舞台演出家、振付師でもあり映画『シカゴ』、『イントゥ・ザ・ウッズ』を手掛けたロブ・マーシャル。心弾む音楽に溢れ、ミュージカルシーンも満載で舞台そのものを観ているような場面展開もあって、ワクワクはより高まります。
シネマイクスピアリのエントランスには『メリー・ポピンズ リターンズ』のフォトロケが登場していますので、鑑賞の記念撮影も是非!
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