『非常宣言』
年末年始、お仕事だった方、お休みされた方、それぞれの時間を過ごされたかと思いますが皆に平等に訪れるのが新しい1年。楽しいことが皆様にたくさーん訪れますよう、祈っております。さて新年1本目は映画館のスクリーンで観るからこそ緊迫感がより増してくる航空パニック映画、1/6(金)公開『非常宣言』をご紹介します。
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娘とハワイに向かう飛行機KI501便に乗ったジェヒョク(イ・ビョンホン)。空港で執拗につきまとう怪しい男(イム・シワン)が同じ便に搭乗したことに不安を抱く。そして離陸後まもなくして1人の乗客が死亡。直後に次々と乗客が原因不明で死亡し、機内はパニックに!一方、地上では妻とのハワイ旅行をキャンセルした刑事ク・イノ(ソン・ガンホ)は妻が搭乗したKI501便がバイオテロの標的になったことを知る。
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高度28,000フィート、逃げ場のない機内で起きるウィルステロ、もう考えるだけで嫌なシチュエーションてんこ盛りですが、定期的にこの手の映画を観てハラハラドキドキしたくなるのは私だけ?しかも、上空でイ・ビョンホン、地上でソン・ガンホという韓国二大俳優がそれぞれの物語を紡いでいくんです、そりゃあもう面白くない訳がない!
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ハリウッド映画でも活躍するイ・ビョンホン、腹筋もバリバリ割れたスタイル抜群なイケオヤジな彼ですが本作では娘を溺愛しつつ、飛行機恐怖症でちょっと頼りないところありつつ、でも実は・・・な素性をもっているお父さんを演じます。偶然乗り合わせた飛行機で遭遇してしまうトラブルを前にとにかく娘だけは守りたい、という思いと父親に負担ばかりかけられないと気丈に振る舞う娘と接するうちに内なる正義感がどんどん芽生えていく男の変貌をなんとも巧みに演じていきます。
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一方、地上で頑張るのはソン・ガンホ。『パラサイト 半地下の家族』、『ベイビー・ブローカー』と今や世界中でその存在を知られる韓国トップ俳優。本作では家族からぞんざいに扱われ、同僚からは煙たがれているトホホなク刑事役。不器用で無鉄砲なク刑事が飛行機テロの情報をいち早く察知したことから物語は展開するのですが、テロが仕掛けられた飛行機に奥さんが搭乗していたことがわかるや否や、彼はまさに全霊をかけて犯人と、この危機的状況と対峙することになります。
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『タクシー運転手~約束は海を越えて~』でもそうでしたが、どこにでもいるような普通のおじさんが、絶体絶命なピンチを前に自己を投げ打ってでも奮起する、そんな熱い男を演じさせたらもう1にも2にもソン・ガンホですから。みんなが観たいガンホ先生の雄姿に涙する人も多いハズ。
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物語は他の乗客たち、彼らを救おうとプロの仕事に徹するCAや機長たちとそれぞれのドラマが群像劇としても描かれるので「自分ならどうする?」と自問自答することになり、よりこの映画に没入していくことになります。
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そしてバイオテロが起きた飛行機を着陸させる、させないで国際問題にも発展、自国でもその受け入れに対してデモが起きるといった展開、またウィルスに感染してる、してないで機内という狭い空間ですら分断が差別を生み出していく様などはコロナ禍というパンデミックを経験している我らだからこそ余計に胸に迫るものもあると思います。
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エンタメ性の強い王道のパニック映画でありながら、今日的なメッセージもきちんと落とし込んでいるところ、そのバランスの良さにこの映画のクオリティの高さを感じちゃう!今年も韓国エンタメパワー強しです。
By.M
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