『オデッセイ』

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 皆さんこんにちは、女住人Mです。今回はアカデミー賞に作品賞、主演男優賞ほか7部門でノミネート、世界中で大ヒットしている作品をご紹介します。2/5(金)公開の『オデッセイ』です。
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 主人公は火星で有人探査中、嵐に巻き込まれた宇宙飛行士のマーク・ワトニー(マット・デイモン)。ミッションに参加していた6人のクルーは緊急事態を脱するために死亡したと推測されるワトニーを置いて火星を去ってしまいます。しかし奇跡的に生きていた彼は危機的状況下で生き延びようとサバイバルを開始します。

 前述した通り、本年度のアカデミー賞主要部門を含む7部門でノミネートされている本作はアカデミー賞の前哨戦の1つゴールデングローブ賞(ミュージカル&コメディ部門)で作品賞と主演男優賞を見事に受賞しています。その面白さは既にお墨付きの1本な訳ですが、ちょっとひっかかった方もいらっしゃるでしょう。「え?ミュージカル&コメディ部門で受賞??」と。ゴールデングローブ賞はドラマ部門とミュージカル&コメディ部門の2つにカテゴライズされているのですが、『オデッセイ』は後者で受賞。インタビューで「この映画はこっちの部門でいいの?」と聞かれた主演のマット・デイモンもきっぱり「ミュージカルだからね」と答えています。まぁこれはジョークではあるのですが、本作が大ヒットし、賞レースを賑わせている秘密の1つがミュージカル&コメディ部門に分類したくなる本作のテイストなんだと思います。
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 何せ、「インターステラー」「ゼロ・グラビティ」といった昨今のヒットしたSF映画を思い出してもらっても、「一体、地球に戻ってこられるのか?」とか「地球を救えるのか?」的なシリアスな展開や重厚なテーマで描かれるのが常です。本作の監督は「エイリアン」のリドリー・スコット。彼お得意の謎の不気味な地球外生物も一切出てきません。この物語で描かれるのはワトニーという一人の男が火星でひとりぼっちになったけど、そこからD.I.Y(Do It Yourself)精神を遺憾なく発揮し、たくましく、明るく、ユーモアたっぷりにサバイブしていく姿が描かれているんです。

 火星は地球からの距離2億2530万キロ、水なし、酸素なしとそれだけで充分過酷な星なのですが、食料は31日分しか残っていないは、嵐のせいで地球との通信手段は絶たれているは、仮にNASAに救助が求められたとしても救助は4年後・・・もう絶望極まりない状況。でも宇宙飛行士たるもの、相当な体力、精神力などなど超人的なスキルを持った人間が選ばれている訳で、ワトニーはそれらの他に圧倒的なポジティブマインドを持ち合わせ、かつ植物学者でメカニカル・エンニジアであったことが"ぼっち火星"で生き伸びる大きなアドバンテージとなるのです。食料がなければ自分で作る!植物が成長する上で必要な酸素や水がなければ自分で作る!ワトニーはD.I.Y魂で生き伸びる可能性を自分でドンドン広げていくんです。
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あともう一歩で完成しそうなことがダメになったり、せっかく完成しても途中でダメになっても負けない、めげない。常に前向き!そんな宇宙飛行士が主人公の映画って今までなかった!加えて、そんな前進あるのみのワトニーを支えるのが、船長・メリッサ(ジェシカ・チャステイン)が船内に持ち込んでいた私物音楽の数々。妙齢層以上には耳馴染のあるディスコ・チューンが、一人頑張るワトニーを盛り上げます。このサントラも最高!!(だからミュージカル部門?)
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 そんなこんなで火星でのぼっち生活をなんとか乗り切ろうとするワトニー、それを助けたいNASAの人々&ワトニーのクルー仲間たち、そしてそれらを見守る全世界の人々。皆の心が"ワトニーの無事の帰還"を願う時、観客の我々も「ワトニー、戻って来い!」と映画と心が1つになるのでした。

 原作は無名の新人作家がネットで発表した小説が異例のベストセラーとなったアンディ・ウィアー著「火星の人」。映画を観て気に入った方は是非原作もご覧くださいね。
『オデッセイ』は2/4(木)に3D限定前夜祭を実施し、2/5(金)からシネマイクスピアリにて公開です。

© 2015 Twentieth Century Fox Film
By.M

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