『マイ・エレメント』
ディズニー創立100周年を迎えるこの夏はディズニー映画の公開が続いていてワクワクですね。今回ご紹介する映画は本年度のカンヌ国際映画祭クロージング作品にも選出され、一足先に公開されたアメリカ、韓国などでその共感度の高さでロングランヒットを記録している8/4(金)公開『マイ・エレメント』です。
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舞台は火・水・土・風の“エレメント(元素)”たちが暮らすエレメント・シティ。火の女の子〈エンバー〉は家族のために父の店を継ぐ夢に向かって頑張っています。火の街から出たことがない彼女は、ある日偶然、自分とは正反対で自由な心を持つ水の青年〈ウェイド〉と出会い、それを機に新しい世界を見てみたいと考え始めます。
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この映画、思った以上にラブです!いえ、その予感はありました。全く違うタイプの二人が出会い、惹かれ始めたとして消し合ってしまうエレメント同士、すんなりとはいかない。しかもこの街には違うエレメントとは関われないルールがあったのです。まさにロミジュリ展開♪
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最初こそ心の距離があるけれど、お互いにないものを持ち合わせていて、それが反発することなく双方の魅力と感じていく二人は徐々に惹かれ合っていきます。その感情表現がなんとエモいこと。
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エンバーは家族思いでマジメな子。そんな彼女が固定概念にとらわれないウェイドと出会って、世界は広く、ひいては自分の可能性も広がっているんじゃないかと気付き始めます。そこで背中を押してくれるウェイドに心が揺れない訳がない。
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でもずっと家族のために生きてきたエンバーは新しい道を選んだ時に父親が失望してしまうんじゃないかと悩みます。『リトル・マーメイド』でも描かれていましたが、多感な年頃の子にとって恋愛事情とともに親離れ問題も必須ですね。お父さんも自分に決して逆らうことがなかったエンバーが異なる意見を言ったり、ましてやボーイフレンドを紹介してきた日にゃ、冷静になんていられません。でもこれも子供の成長過程の1つですから、親目線で観ると子離れ映画としてもグっときちゃうと思います。
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また二人の恋の行く末を描きながらもこの物語は監督であるピーター・ソーンのパーソナルな記憶が投影されています。それは移民として1960年代にアメリカに渡った韓国人の両親の人生の影響も。彼らもアメリカという異国の地に渡り、エンバーの父親のように食料品店を経営し子供に店を継がせたいと願い、アニメを描きたいソーン監督と衝突したこともあったとか。
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自分が新しい一歩を踏み出す時に経験した様々な感情をこの映画に吹き込み、また若い世代が新しい価値観の中で自分らしく生きることにエールを送るそのメッセージは、監督自身の経験に基づいているからこそよりエモーショナル。本作がエンバーやウェイドのように自分の生き方を模索しているような若い世代を中心にクチコミで人気が出ている、というのも納得です。個人的にも恋に仕事(勉強)に大忙しな方々にオススメしたい1本です♪
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そしてなんと『カールじいさんの空飛ぶ家』のその後を描く短編『カールじいさんのデート』も同時上映!カールじいさんがデート?!とまんまツッコミたくなりますが、こちらもほんわかストーリーなのでお楽しみに★
By.M
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