皆さんこんにちは、女住人Mです。
今週ご紹介するのは私自身、友達の口コミを聞いて観に行った作品、9/15(金)公開『エイリアン コヴェナント』です。
H・R・ギーガーがデザインした恐ろしくも美しく残虐なクリーチャーが宇宙船の中で人間たちを次々に襲う「エイリアン」シリーズ。生みだしたのはリドリー・スコット監督。38年前の1979年に「エイリアン」、1982年に「ブレードランナー」を監督し、この2作で映画史に名を残すSF映画の巨匠として知られるようになったのは言うまでもありません。最近ではマット・デイモンが火星に一人ぼっちになる「オデッセイ」を監督し、大ヒットしたことも記憶に新しいところ。
本作は「エイリアン」の前日譚を描いた「プロメテウス」の続編、"エイリアン誕生の秘話"を解き明かす物語。つまりシリーズ第一作目1979年版「エイリアン」に続く物語。これを観ると「それで「エイリアン」が始まったのかぁー!」と腑に落ちるという訳です。
物語は宇宙移住計画の希望を背負って冬眠状態の男女2000名を乗せたコヴェンナト号が惑星に向かっている途中、アクシデントから甚大なダメージを受け、数十人が命を落としてしまったところからスタートします。女性乗組員ダニエルズ(キャサリン・ウォーターストン)ほか生き残った12名のクルー、最新型アンドロイドのウォルター(マイケル・ファスベンダー)がコヴェナント号の修復をしていた時に移住可能な環境と判断出来る未知の惑星を発見。一縷の望みをかけて惑星に降り立った彼らですが・・・・
お察しの通り、そこでクルーたちは次々にエイリアンに襲われていきます。しかもウォルターの前世代型(「プロメテウス」でも登場した)アンドロイド、デヴィッド(マイケル・ファスベンダーの一人二役)と遭遇。彼によって惑星の謎がどんどん明かになっていくその過程でどんどんクルーたちは殺されるその容赦ない感じは"エイリアン"ファンであればあるほど「こういうのが観たかった!」と心から思ってもらえる展開です。
途中でエイリアンの謎のキーとなるスケッチが出てくるのですが、またこれがグロいのに美しいんですよね。残虐なシーン以上にそれに伴う美しさに息を飲むシーンも満載、観ている間中ドキドキは止まりません。
そして本作においては、最近のリドリー・スコットのお気に入り(「プロメテウス」「悪の法則」と出演作が続く)、マイケル・ファスベンダー(以下ファス)の存在なくしては何も語れません。本作は完全なる"エイリアン"映画にも関わらず、観終わるとファスのことで頭がいっぱいになると言う不思議な現象に陥ります。演技派ファスのアンドロイドっぷり、不穏&邪悪っぷりに心を奪われると同時に「リドリー、どんだけファスが好きなんだ」と・・・。「エイリアン」と言えばタンクトップのリプリーがアイコンだっただけに、本作でも女性乗組員ダニエルズがタンクトップ姿で勇ましく戦いますが、ヒロインは明らかにファスなのでした。
絶対的力を持った神(創造主)の恐怖、一方での危うさに震えながらもリドリー・スコット監督の"エイリアン"とファスへの偏愛っぷりを感じた力作でもありました。今年80才の人が作ったとは到底思えませんぜ!
By.M
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